日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

今週のおもなできごと(2017.12.15~12.31)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけはアップしていきます。
 
参考:今週のおもなできごと(2017.12.15~12.31)
・31日グテーレス国連事務総長は「世界は根本的に平和と反対の方向に進んでいる。非常警報を世界に発する」と年頭の声明。
 
・6日アメリカ・トランプ大統領エルサレムイスラエルの首都として承認。アメリカ大使館を移転する方針。エルサレムユダヤ教イスラム教・キリスト教の聖地であり、イスラエルパレスチナがともに帰属を主張しているが、イスラエルが東半分を戦争で奪取し、占領を続けている。トランプ氏は「和平を促進するための新しいアプローチであり、最善の判断」としている。
パレスチナでは大規模な抗議行動。治安当局と市民が衝突。8日までに1000人近くが負傷、3人が死亡。イスラエルに対してロケット弾が撃ち込まれたとして、イスラエルはガザに報復空爆を開始。
・15日パレスチナ。金曜礼拝の後の抗議行動で、治安当局との衝突により4人が死亡。22日金曜礼拝後には2人死亡。
・27日イスラエル交通相は、聖地「嘆きの壁」近くに建設予定の鉄道新駅に「ドナルド・トランプ駅」と命名する考えを公表。
 
・8日国連安保理が緊急会合。15理事国のうち8ヶ国の要請によるもので、日本は要請に加わっていない。18日、エルサレムを首都とすることを撤回するよう求める決議案を採決。アメリカが拒否権発動。
・21日トルコ、イエメンが発議し、国連総会で「エルサレムの地位を変えるいかなる決定も無効」である、とする決議案が採決。賛成128ヶ国、反対9ヶ国、棄権35ヶ国、欠席21ヶ国で賛成多数。アメリカは事前に「どの国が賛成するか票のゆくえを見ている」と発言。また、決議後には賛成しなかった64ヶ国を集めて1月3日にパーティを開くことを発表。日本は賛成にまわったが、演説は控えた。
 
・17日トルコ・エルドアン大統領がパレスチナが将来的な首都としている東エルサレムに首都を移すと発表。東エルサレムイスラエルによる占領下にあり、移設の時期や方法については言及せず。
・16日ガボンで男がデンマーク人記者2人を刃物で襲撃し、1人が重体。男はエルサレム首都認定で米国に報復する意図であったが、間違えてデンマーク人を襲ったとみられる。
・25日河野外相がイスラエルパレスチナ双方を訪問し、首脳と会談。「エルサレムの最終的な地位は当事者間の交渉により解決されるべき」という日本政府の考えを伝えた。
 
・18日アメリカ・トランプ政権の国家安全保障戦略がまとまり、議会提出へ。世界の脅威に対抗するため「力による平和」を指向するもので、「脅威」の分類は、現状変更勢力:ロシア・中国など、ならず者国家:北朝鮮・イランなど、国境を越えた脅威:ISなど、としている。
・22日アメリカはオバマ前政権からの方針を転換し、ウクライナ政府に対して「高度な防衛力」供与を決定。対戦車ミサイル210発など、4700万ドル(53億円)相当。
 
[国内]
・13日普天間基地に隣接する小学校グランドに米海兵隊CH53Eヘリコプターの窓枠が落下。体育の授業中で、石が跳ね上がって児童一人が軽傷。在日米軍は同型機の飛行を停止。
・18日米軍はパイロットの操作ミスによるものと発表し、同型機飛行再開。
 
・19日イージス・アショアの2023年からの運用が閣議決定
・18年度防衛予算が当初案より660億円上乗せした5兆1911億円で決定。そのうち在日米軍思いやり予算2000億円。1基1000億円で2基導入予定ノイージス・アショアの支払いは19年度から本格化する。
海上自衛隊ヘリコプター搭載護衛艦「いずも」の改装を行い、F35B戦闘機を搭載する空母化することを、防衛省が検討に入る方針発表。空母は先制攻撃兵器と見なされるため、専守防衛に反するのではないかという懸念もあり、防衛省では「防御型空母」と命名することや、空母という名前を使わないことなども検討している。ステルス戦闘機F35Bには巡航ミサイルの搭載の開発も来年度予算に組み込まれている。
・20日自民党憲法改正推進本部が全体会合。改憲4項目について、文章まとめは年内は見送り。来年の秋の臨時国会提出をめざす。9条は安倍総裁案の自衛隊を明文化するものが、2項削除の2012年の自民党改憲案より受け入れられやすいと見なされ、有利に。
 
・18日中国軍機5機が日本、韓国の防空識別圏に連続して進入。自衛隊、韓国軍どちらも緊急発進。中国側は「日常的な訓練」と回答。
 
・21日韓国と北朝鮮軍事境界線DMZを越えて、北朝鮮の兵士1名が亡命。20日には漁船乗組員2名が海上ルートで脱北。
・28日青森県沖で転覆していた北朝鮮漁船と見られる木造船を引き上げ、4遺体を発見。
・29日韓国政府は10月19日に台湾企業が借り上げた香港籍船を北朝鮮への密輸容疑で拿捕したことを発表。禁輸措置となっている石油精製品600トンを運搬していた。国連安保理の制裁決議にもとづく摘発は初。
 
・19日イエメンがサウジアラビアに対し、首都リヤドの王宮を弾道ミサイル攻撃したと発表。サウジ軍が迎撃したとみられる。
・21日南スーダンで停戦合意。24日北部コークで戦闘が発生。死者なしとの報告。
・28日アフガニスタン・カブールでシーア派文化施設で政治集会中に爆発。41人が死亡。ISが犯行声明。
・29日エジプト・カイロでコプト教の協会付近で銃撃、10人以上が死亡。
・29日トルコがロシアからのミサイル購入に合意。S400地対空ミサイルを2020年から導入する計画で、価格は25億ドル(2800憶円)。
・28日にイラン北東部マシュハドではじまった反政府デモが全国に拡大。30日にはテヘランで1000人規模のデモが治安当局と衝突。31日西部ドルードではデモ参加者2人が死亡。1月2日までに市民21人、デモ参加者の猟銃発砲により革命防衛隊1人が死亡。当局はSNSを遮断している。

今週のおもなできごと(2017.11.29~12.14)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけはアップしていきます。
 
参考:今週のおもなできごと(2017.11.29~12.14)
[核軍縮]
・国連軍縮会議が11月29~30日広島で開催される。初日に北朝鮮のミサイル発射があったため、核軍縮の議論が中心となる。従来の核不拡散条約(NPT)と今年核保有国抜きで採択された核兵器禁止条約の相互補完性を高める議論がなされた。
・6日長崎大学が来年3月に英文の学術誌「平和と核軍縮」を発刊することを発表。電子版には「核兵器禁止条約に賛同していない日本政府は誤り」との記述がある。
・10日ノルウェーオスロノーベル平和賞授賞式。核禁止条約成立に尽力したICANが受賞。
 
・11月29日国連安全保障理事会でアメリカは、北朝鮮の核開発・ミサイル問題について「すべての国に北朝鮮との関係断絶」を求める。
・4日から米韓合同軍事演習。過去最大規模で基地爆撃や海上からの侵入、空中戦などの内容が含まれる。
・4日北朝鮮から漂流した木造船の乗組員が、北海道の無人島・松前小島に上陸し、一定期間生活していたことが判明。避難小屋が荒らされ、灯台ソーラーパネルなどが盗難に遭っている。9日乗組員3人を函館港で逮捕。事情聴取を拒否し、船をつなぐロープを切断して逃亡したところを確保。
・6日国連フェルトマン事務次長が北朝鮮訪問し、外務次官と会談。「様々なレベルでの往来を通じた意思疎通」を定例化することで合意したとする。国連は、北朝鮮から政策変更の確約は示されなかったとしている。
・14日韓国・文大統領が中国を初訪問。習主席と会談し、北朝鮮問題について、平和的手段で解決する方針で一致したとする。韓国が導入したミサイル防衛システムTHAADに対する中国側との溝は埋まらず、共同声明の作成は見送られた。
・14日国連・グテーリス事務総長が来日。安倍首相は記者発表で「北朝鮮との対話は、非核化に向けた意味のあるものでなければならない」と、安易な対話を牽制し、圧力強化を求めた。
 
・2日2016年にオバマ政権下で受諾した、難民受け入れ・支援の「負担と責任の公平な分担」を求める「ニューヨーク宣言」からアメリカが離脱。これまでに役割は果たしており、大国に負担が集中することを批判したもの。現状は同宣言に基づいて、枠組み策定交渉が進んでいる状態。
・4日アメリカ・最高裁は9月末に発令されたシリアなど8ヶ国の入国規制を定めた大統領令に対して全面執行を認める判決。
・6日アメリカ・トランプ大統領エルサレムイスラエルの首都として承認。アメリカ大使館を移転する方針。エルサレムユダヤ教イスラム教・キリスト教の聖地であり、イスラエルパレスチナがともに帰属を主張しているが、イスラエルが東半分を戦争で奪取し、占領を続けている。トランプ氏は「和平を促進するための新しいアプローチであり、最善の判断」としている。
イスラム教諸国のほか、イギリス・フランス・ロシア・中国がアメリカを一斉に非難。
・7日河野外相はトランプ氏の外交政策に対する評価はするが、「中東の情勢悪化を懸念する」と発言。日本政府からは公式な態度表明はなし。
・8日河野外相が中東・欧州・アメリカ国連本部の歴訪に出発。
パレスチナでは大規模な抗議行動。治安当局と市民が衝突。8日までに1000人近くが負傷、3人が死亡。イスラエルに対してロケット弾が撃ち込まれたとして、イスラエルはガザに報復空爆を開始。
・8日安保理が緊急会合。15理事国のうち8ヶ国の要請によるもので、日本は要請に加わっていない。
 
[日本]
・5日参議院外交防衛委員会で、自衛隊出身の佐藤正久外務副大臣が、自衛隊員が行う「服務の宣誓」を用いて決意表明。
・7日沖縄・普天間基地から300mの保育園の屋根に米軍のヘリ部品と思われる円筒形の物体が落下。8日米軍はCH53Eのヘリ部品であることは認めるが、「飛行中の機体から落下した可能性は低い」としている。
・8日小野寺防衛相は2018年予算に「長距離巡航ミサイルを戦闘機に搭載」する関連経費を要求。アメリカ・イギリスなどからのミサイルを購入しての導入の調査と、国産ミサイル研究費用など。F15、F35ステルス戦闘機などに搭載予定で、「離党防衛」のためとしているが、戦闘機のミサイルは敵基地攻撃能力と見なされる。小野寺氏はこれまでも敵基地先制攻撃を主張。
・13日普天間基地に隣接する小学校グランドに米海兵隊CH53Eヘリコプターの窓枠が落下。体育の授業中で、石が跳ね上がって児童一人が軽傷。在日米軍は同型機の飛行を停止。
・14日イギリス・ロンドンで日英2プラス2。戦闘機に搭載する新型ミサイル(JNAAM)の共同研究を具体化することで合意。アメリカ以外との共同開発は初めて。来年にはイギリス軍との共同訓練も決定し、防衛協力が進む。
 
・12月1日ミャンマーバングラデシュ訪問中のローマ法王が、ロヒンギャ難民16人と会い「支援を続けなければならない」と国際社会に求める。
 
・1日台湾空軍が対潜水艦哨戒機P3Cを12機アメリカから購入し、部隊を正式に発足。
・8日フィリピン・マニラに日本軍による従軍慰安婦の像が民間からの献金で建てられる。外務省はフィリピン政府に遺憾の意を伝える。
・13日中国・南京大虐殺記念館で、事件から80年目の追悼式典。3年ぶりに習主席が出席したが、演説は行わなかった。
 
・3日イエメンの武装勢力フーシがUAEの建設中の原発に対してミサイルを発射し、命中させたと発表。UAEは「偽り」と声明。
・4日イエメン・サレハ前大統領が殺害される。フーシと協力関係にあり、サウジアラビアと対決姿勢を示していたが、フーシを批判し、3日には同盟の解消を宣言していた。
 
・7日コンゴ東部に展開するPKO部隊の拠点が、隣国ウガンダ武装勢力に襲撃され、タンザニア兵ら14人が死亡。
 
・9日にイラクが、11日にロシアがISに対する勝利宣言。シリアからの軍撤退の準備に入る。

今週のおもなできごと(2017.11.14~12.1)

 
おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけはアップしていきます。
 
参考:今週のおもなできごと(2017.11.14~12.1)
[国内/北朝鮮]
・23日秋田県由利本荘市北朝鮮の木造イカ漁船が漂着。保護された乗組員8人は帰国を希望。25日海が荒れ、木造船が秋田県警の保管場所から流出。
・25日新潟県佐渡市に船舶のものとみられる木片と、1人の遺体が漂着。27日秋田県男鹿市に所属不明の木造船が漂着、8人の遺体が発見される。今月7~29日にかけて、北朝鮮と思われる木造船の漂着・漂流の確認は12件。通常だと年間45~66件で、近年で最多。
 
・29日北朝鮮・平城から日本海に向けてミサイル発射。火星14の改良型のICBMと見られる。高高度のロフテッド軌道を取り、960km飛行して日本のEEZに落下。金主席は「核武力の完成」と発言。韓国・文大統領は圧力強化とともに、「アメリカが先制攻撃を念頭に置く状況を防がねばならない」と発言。
 
・8月下旬に核搭載可能な米戦略爆撃機B52が日本上空を横断していたことが判明。B52はその後日本海航空自衛隊と初の共同訓練を実施した。
・政府は導入予定のイージス・アショア(陸上配備型ミサイル迎撃システム)の配備を、陸上自衛隊の秋田・新屋演習場、萩・むつみ演習場での調整をはじめる。イージス・アショアは一基800億で2基の導入計画。1基あたりの人員は当初試算の3倍600人となる見積もり。
・22日沖ノ鳥島北西沖150kmで空母ロナルド・レーガンの艦載機・C2輸送機が墜落。3人が行方不明。
・22日長崎県雲仙市で「弾道ミサイルが不発のまま着弾した」想定での避難訓練。消防・自衛隊と、住民30人が参加。
・30日東京都のホテルで「サイバーテック東京」が初開催。毎年1月にイスラエルで行われているサイバーセキュリティのイベントの日本版で、5月に両国の官民でのイノベーション事業の展開を加速させること合意されたことを受けてのもの。日本政府からは世耕経産大臣らが参加。
 
・14日アメリカ・サンフランシスコ市議会が「日本軍による従軍慰安婦」の像の寄贈を受けることを全会一致で決定。この像は中国系米国人によって建てられたもので、寄贈後は市が維持管理する。姉妹都市である大阪市は13日姉妹都市解消の検討に入る。サンフランシスコ市は13年当時の橋下市長による「慰安婦は必要だった」発言に非難決議を出している。
・24日大阪市は「信頼関係が完全に破壊された」として姉妹都市解消を正式表明。
 
沖縄県うるま市で18日から開催予定のアートイベントに、京都の作家が出展した「落米のおそれあり」が、自治会からの反対で17日非公開となることが決定。商店のシャッターに落石注意の看板を模して、ヘリコプターや飛行機が墜落している絵画作品。オスプレイは描かれていなかった。12月1日イベント主催の市観光協会が、室内施設に作品を移して、2日から公開することを決定。イベントは3日まで。
・16日那覇地裁で女性強姦殺人を犯した米軍属の裁判がはじまる。24日裁判員無期懲役を求刑。12月1日地裁が無期懲役判決。
・米軍のオスプレイMV22が9月時点での計算で、事故率が過去最高となる。10万飛行時間あたり3.27は、米海兵隊の平均である2.72を大きく上回る。これに基づいて、防衛省は「平均を上回る安全記録」と記述された2012年版の地元向けのパンフレットの改定をはじめた。
・19日那覇市で米海兵隊員が酒気帯びで2tトラックを運転し、軽トラックに衝突。軽トラックのドライバーが死亡。海兵隊員からは基準の3倍のアルコールが検出された。20日在日米軍はすべての基地で軍人の飲酒を禁止。沖縄では外出禁止措置。3日後の22日に外出制限は緩和された。
 
・24日足立区の中国人留学生が軍事機密として「リスト規制」の対象となっている米国製の赤外線カメラを輸出。国交省の防災ヘリに搭載されていたもので、三菱重工の下請け会社に破砕処分を依頼したもの。そのうち3台が昨年2月にヤフー・オークションに55万円で出品され、留学生は1台を250万で転売。新品は一台数千万円。
・28日、14年10月に埼玉県のビルに時限装置を使って金属弾が撃ち込まれた事件で、革労協・非主流派の66歳の男を銃刀法違反で逮捕。同ビルには辺野古新基地の地質調査を請け負う会社が入っており、革労協の非公然組織が犯行声明を出していた。
 
・政府は自衛隊唯一の海外拠点であるアフリカ北西部のジブチで、基地に隣接する3ヘクタールの土地を新規に借り上げることで、現地政府と合意。中国による開発を念頭に、先に土地を確保する狙い。
・23日ジブチのゲレ大統領が中国・北京を訪問し、習主席と会談。「戦略的パートナーシップ」「一帯一路戦略」をともに推進していくことで合意。
 
[シリア・ロシア・トルコ・イラク・IS]
・17日シリア・デリゾール県で車爆弾によるテロ、20人以上が死亡。IS最後の拠点デリゾールは政府軍が奪還したが、戦闘は散発的に続いており、現場は避難民が集まっている場所だった。
・今月中旬にノルウェーで行われたNATOの机上軍事演習において、コンピューター上で「敵」としてトルコのエルドアン大統領や「建国の父」とされる故アタチュルク氏が設定されていたことが発覚。トルコは演習から軍を撤収。ノルウェー軍が発注した民間人が設定したもの。
・20日シリア・アサド大統領がロシア訪問、ソチでプーチン大統領と会談。「シリアにおけるテロとの戦いはほぼ完了状態にあり、政治プロセスに移行する」ことを確認。22日ソチでロシア、トルコ、イランの三カ国による共同の和平宣言が採択。
・21日イラク北部トゥズフルマトで市場でトラックが爆発、32人以上が死亡。イラク、クルド地域政府(KRG)、自治政府がそれぞれ帰属を主張している地域。
・24日エジプトのシナイ半島武装グループがスーフィ派のモスクを襲撃。305人以上が死亡。軍がISシナイ州の犯行と断定し、報復空爆を行う。
・27日デリゾールで空爆。市民53人以上が死亡。現地ではロシアによる空爆とされているが、ロシア側は否定。アサド政権軍が奪還したデリゾールでは、郊外などにISの支配地域が残っている。
・29日トルコがイラク北部への越境空爆。クルド系組織PKK80人を殺害したと発表。
 
・15日ジンバブエの首都ハラルで軍部がクーデター。ムガベ大統領を拘束、放送局を占拠。16日から大統領と協議に入る。
・17日ムガベ大統領が大学の卒業式に来賓として姿をみせる。与党は解任要求の検討を開始。18日大統領の退陣を求める数万人規模のデモ。
・21日議会がムガベ大統領を弾劾、辞任を要求。同日辞任。国外に避難していた前副大統領のムナンガグワ氏が22日に帰国、24日に大統領に就任。
 
・16日アメリカの18年度の国防予算が7000億ドル(78兆8千億円)で決定。国外作戦経費(海外での軍事行動の経費)が10億ドルアップするなど、トランプ大統領の要求よりもさらに高額となった。
・20日トランプ大統領北朝鮮テロ支援国家に再指定。2008年に解除されて以来9年ぶり。2月にマレーシアで起きた金正男氏殺害にVXが使われたことを「テロ行為」と判断して。21日安倍首相は支持を表明。
・17日アメリカはパレスチナのワシントン代表部(大使館の役割)の閉鎖警告。90日以内にイスラエルと「直接的で意味のある話し合い」を行えば、閉鎖を撤回するとしている。パレスチナは反発。
・21日エジプト・カイロでパレスチナファタハハマスなど各組織が10月に成立した和解合意につき、具体案を協議。ハマスは軍事部門の解体案に抵抗、存続を主張。
 
・21日ナイジェリア北東部・アダマワ、モスクでの自爆テロ。50人以上が死亡。
・27日ドイツ西部アルテナ市で難民受け入れに積極的な市長が男に切りつけられる。男は犯行時に難民政策を批難。
 
・17日スペインからの独立を要求してスペイン政府から反逆罪で告発されている、カタルーニャのプッチダモン首相と幹部ら5人が、逃亡先のベルギーで裁判所に出頭。
 
・16日国連総会でミャンマー政府に対し、ロヒンギャに対する掃討作戦をやめ、調査団の無制限の受け入れを求める要望が採択される。193ヶ国中135ヶ国が賛成。ミャンマー、ロシア、中国は反対。日本は棄権した。
・27日バチカン・フランシスコ法王がミャンマー到着、28日スーチー国家顧問と会談。スーチー氏はみずからロヒンギャの話題を持ち出し、理解を求めた。29日法王がミャンマーカトリックに向けてミサ。非暴力を呼びかけたが、要請にしたがって「ロヒンギャ」の言葉は使わなかった。ミャンマー中央ではロヒンギャは国民ではないと見なされ、迫害の事実は認められていない。

今週のおもなできごと(2017.11.1-11.13)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけはアップしていきます。
 
参考:今週のおもなできごと(2017.11.1-11.13)
[トランプ米大統領/日韓/北朝鮮]
・6日ICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)が、パナマ文書に次ぐ、税逃れの要人リスト「パラダイス文書」を世界同時報道。イギリスのエリザベス女王、日本の鳩山元首相ほか、来日中のアメリカ・トランプ大統領の閣僚からはロス商務長官を含む10人の名前が挙がっていた。
 
・5日アメリカ大統領トランプ氏が来日。6日に首脳会談。会見では北朝鮮に対し、トランプ氏は「戦略的忍耐の時代は終わった」とし、安倍首相は「あらゆる手段で最大限の圧力をかけていく」と補足した。また「日本が膨大な兵器をアメリカから追加で買う」ことで、一致。
・トランプ氏は北朝鮮による拉致被害者家族らと30分面会。北朝鮮に対して武力攻撃を行わないことは明言しなかったが、「多くの人々を返せば、多くの特別なことのはじまりとなる」として、拉致被害者帰還が情勢打開のきっかけとなりうると見なした発言も。・6日辺野古新基地の建設予定海域南側で新たな護岸工事がはじまり、石の袋が投入される。国は、7月に発見された希少サンゴの移植のため、県に特別採捕許可を申請していたが、許可を待たず工事が開始された。
 
・6日韓国・文政権は北朝鮮の金融機関関係者18人に対し、韓国での資産凍結、取引の禁止といった独自制裁を発表。
・7日トランプ大統領が韓国訪問、米軍の最大規模国外基地キャンプ・ハンフリーズに到着、文大統領が出迎えた。韓国は在韓米軍基地の建設土地の92%、107億ドルを負担していることを強調し、さらなる負担を求めるトランプ政権を牽制。また、韓国は有事の際の米韓の作戦統制権を韓国軍に移管を求めているが、米軍側が難色。来年秋のSCM(定例安保会議)までに具体案を出すことで先送りに。
・車列の沿道には星条旗を振る人たちもあったが、No WARのプラカードを上げた批判デモが大規模に行われた。
・夕食会には竹島:韓国名独島産のエビを出し、元慰安婦の女性を招待するなど、日本と軋轢になっている問題を組み入れた。日本側は不快感を表明し、8日河野外相は、韓国外務省に抗議。
・8日米韓首脳会談。会見では、北朝鮮核武装に関して文大統領は「平和的に解決するよう協力する」、トランプ大統領は「軍事的行動ではなく、すべての可能な手段を使って解決」としつつも「軍事力を最大限に使って自国と同盟国を守る準備がある」と、発言にずれが生じた。
・11日~14日米韓合同軍事演習はじまる。先月25日原子力空母ニミッツが米海軍・第七艦隊管轄域に移動したことにより、空母3隻体勢となり、今回の演習には最大で同時に二つの空母打撃群が参加する。
 
・13日韓国・北朝鮮国境の板門店JSA共同管理区域で、北朝鮮側の警備兵が脱北。北朝鮮軍の銃撃を受け、5~6ヶ所の銃創を負って韓国側「自由の家」に保護される。意識不明の重態で病院に搬送。
 
・11日からベトナム・ダナンでAPEC首脳会議。中国・習主席はASEAN諸国に対し、南シナ海問題で「各国に安全に航行する権利がある」「平和と安定、発展を維持していく」と、強硬さを控えた発言。それにともない、会議の声明では、従来の中国の海洋進出に対する「懸念」の表現が消え、「相互信頼の強化」「関係改善に留意」が盛り込まれた。
 
・4日サウジアラビア、11人の王族を含む50人が「腐敗撲滅」の名目で一斉に逮捕。ムハンマド皇太子(国防相)にますます権力集中が進む。
・4日イエメンがサウジの首都・リヤドにミサイル発射。サウジ側は地対空誘導弾パトリオットで迎撃したと発表。イエメンを実効支配し、サウジ率いる有志連合から空爆を受けて、戦闘状態にあるフーシは、空港を標的にした攻撃であると認めた。
 
・4日シリア・デリゾールで自動車爆弾が爆発、75~120人以上といわれる死亡者。デリゾールではISに対する掃討戦が激化しており、3日にはアサド政権軍が市内を制圧、ISの抵抗が続いている。
・9日シリア最後のIS拠点とされるデリゾール県アブカマルを政権軍が制圧。
 
・5日カタルーニャのプッチダモン元首相と幹部ら4人がベルギーで身柄拘束。6日に釈放。
 
・5日アメリカ・テキサスの教会で銃乱射。26人が死亡。逃亡した犯人に対して住民が銃で反撃。犯人は車内で死体で発見されたが、自殺の可能性も。地元親族とのトラブルが原因と見られる。
 
・9日ベルギー・ブリュッセルでのNATO国防相会議で、アフガニスタンへの派兵規模を現在の13000人から16000人に増派することが決定。
 
・12日イラン・イラク国境の山岳地帯でM7.3の地震。440人以上が死亡。イラン側ではケルマンシャー州が、イラク側ではスレイマニア県の被害が甚大。スレイマニアクルド人自治区にあり、独立問題で対立する中央政府からの救援が大幅に遅れる。
 
ASEAN会議において、ミャンマー、アウン・サン・スーチー外相がロヒンギャ問題に「各国の人道支援を歓迎する」「バングラデシュと合意したのち、難民の帰還を受け入れる」方針を発表。13日ミャンマー国軍の調査団が「ロヒンギャに対する暴行はなかった」「迫害の情報はテロリストによるプロパガンダ」と報告。

今週のおもなできごと(2017.10.18-11.1)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけはアップしていきます。
 
参考:今週のおもなできごと(2017.10.18-11.1)
[衆議院選挙]
・22日衆議院議員選挙投開票(一部台風のため遅れ、または実施されず)、投票率は戦後最低だった前回に次ぐ53.68%、うち小選挙区での自民党得票率48.2%、比例区33.3%。有権者のこの行動にもとづき、憲法9条改憲を公約にあげた自由民主党小選挙区218議席(定数289)、比例区66議席(定数176)を獲得。与党である公明党、9条改憲を揚げる希望の党、維新の会と合計し、374議席(総数465)となり、改憲発議に必要な3分の2以上を
衆参両院で占める。
・23日安倍首相は会見で、自衛隊明記を盛り込んだ9条改憲を公約の主要項目とした選挙の結果により、審議を促進していくことを宣言。来年の通常国会で発議をめざすかどうかについては触れず。
・25日日本会議主催の集会で改憲発議を急ぐ方針で一致。参加者700人、自民党議員9人、維新1人が来賓として出席した。
・26日麻生副総理は自民党内でのパーティで、選挙の大勝は「北朝鮮のおかげ」と発言。
・1日首班指名の特別国会。安倍氏が再選され、閣僚・党三役とも選挙前の第三次安倍内閣をそのまま引き継いだ、第四次安倍内閣が発足。
 
・27日国連総会で日本が毎年提出する「核兵器廃絶決議案」の審議。賛成は昨年の167ヶ国から144ヶ国に減少。昨年棄権していた核保有国のフランス・イギリスは賛成に転じた。コスタリカニュージーランド、韓国など棄権27ヶ国からは厳しい批難が相次ぐ。今年採択された「核兵器禁止条約」の推進国からは、日本の決議案が核禁条約に触れないことを批判し、条文も「過去の決議から逸脱し、核使用容認と解釈できる」と日本の核廃絶への取り組みの後退を指摘した。
・31日ユネスコ「世界の記憶」の審査は、「複数当事者間で異論がある場合は、話し合いを促し、登録を保留」するという新方針にもとづき、日中韓の団体から申請のあった「従軍慰安婦の資料」を登録見送り。新方針の背景には、2015年中国の「南京大虐殺関連の文書と証言」が登録されたあと、日本政府が分担金の支払いを延期した経緯がある。また、アメリカとイスラエルは「反イスラエル寄り」「歴史を歪曲している」とユネスコを批難し、脱退を表明している。 
 
・29日航自衛隊百里基地で行われる予定であった航空観閲式に米空軍が「サプライズ」で核搭載可能な戦略爆撃機B2をB1Bとともに出展する予定だったことが判明。式典自体が台風のため中止となった。
・来年3月に新設される、陸上自衛隊の水陸機動団(2100人規模)の一部を沖縄に配備する方針発表。水陸機動団は当初長崎・相浦駐屯地などに展開するが、2020年代前半には600人規模の連隊を、米軍から一部返還され自衛隊と共同使用となる予定のキャンプ・シュワブに配置する方針。キャンプ・シュワブには海兵隊が展開しているため、「日本版海兵隊」といわれる奇襲・攻撃能力の高い水陸機動団と連動しやすい。
 
・18日韓国・ソウルで開かれた日米韓外務次官協議で、日本側が日韓品役務相互協定(ACSA)にもとづき、韓国軍への自衛隊の部品・弾薬融通強力同意をもちかけたことが判明。韓国側は言及を避けた。
・22日ロシア・モスクワで開かれた国際会議で北朝鮮・崔北米局長は、核開発は「アメリカとの力の均衡を得るため」「核抑止力が必要」と述べ、核武装完了までアメリカとの対話に応じる考えはないと公表。同会議において日本の外務次官が接触をはかるが、崔局長は応じず。韓国に対しても対話はなされなかった。
・25日アメリカ海軍の原子力空母ニミッツ艦隊が第七艦隊管轄域に移動。海域ではロナルド・レーガンセオドア・ルーズベルトとあわせ、3隻の空母が展開。
・28日アメリカ・マティス国防長官は韓国・ソウルで国防相会談を行い、空母・戦略爆撃機の配備強化で合意。
 
[イラク・クルド]
・23日アメリカ・ティラーソン国務長官イラクバグダッドを予告なく訪問し、アバディ首相と会談。先月25日のクルド人自治区独立住民投票の結果をイラク側が認めず、15日から軍を派遣している状況について、クルド人政党KRGとの緊張緩和を求めた。会談の中でティラーソン氏はクルド人自治区に進軍したシーア派民兵について「イランの民兵」と呼称。アバディ氏はこれに激しく反発し「シーア派イラク国民の組織である」と主張。独立を認ないのは「憲法で定められた国家権力の執行」であるとし、アメリカの内政干渉として要求を拒んだ。
・25日KRGは住民投票結果の凍結を決定。イラク政府に対し、停戦と対話を提案するが、イラク側は凍結ではなく撤回を要求。
・28日KRGのバルザニ大統領が辞意表明。クルド人自治区でも「住民投票は時期尚早だった」との批難が出ており、29日には議会承認され、1日に辞任。バルザニ氏は「歴史を消すことはできない」と語った。
 
[カタルーニャ/スペイン]
・27日カタルーニャ議会は1日の住民投票の結果にもとづき、「建国をはじめる」として独立決議を賛成多数で可決。
・30日スペイン政府がカタルーニャのプッチダモン首相を「反乱罪」での起訴を視野に議会解散、首相解任の方針をかためる。プッチダモン氏は幹部4~5人とベルギーに出国、国外で独立の指揮を続けることを表明。
 
・中国・北京で24日まで開かれた共産党党大会で、行動指針に「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想」が盛り込まれて可決。任期中に行動指針に名前が入るのは、歴代3人目、個人崇拝を禁止する中国では異例。また、最高指導部7人のうち5人が習氏に近い人物と入れ替え。26日に発表された中央軍事委員会の任命では委員が11人から7人に削減され、習氏に近い高官で固められる人事となった。
 
・23日ソマリアモガディシオでホテル周辺でトラックによる自爆テロ。シャバブが犯行声明。
・20日、27日と立て続けに、エジプト・カイロ南西の砂漠で警察と武装集団による銃撃戦。警察側16人、武装集団側12人以上が死亡。
・31日アフガニスタン・カブールで政府機関の集まる地区で自爆テロ。9人以上が死亡。容疑者は10代前半の少年。
・31日アメリカ・ニューヨーク・マンハッタンで交差点にピックアップトラックが突っ込み、8人以上が死亡。その後銃らしきものを乱射したが、ペイント銃だった。容疑者はウズベキスタン出身で2010年に永住許可を取り、現在は配車サービスやトラックの運転手をしている20代男性。1日トランプ大統領は容疑者の背景である移民制度「抽選永住権」をなくす、とツイッター
 

今週のおもなできごと(2017.10.1-10.18)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけはアップしていきます。
 
参考:今週のおもなできごと(2017.10.1-10.18)
[衆議院選挙]
・2日自民党が選挙公約を発表。9条を改正し、自衛隊を明記すること、緊急事態条項を加えることを公約に示す。党内で意見が割れている9条2項(交戦権の放棄)を削除するかどうかは明示せず。
・4日希望の党が公約発表。9条を含めた改憲論議を進めるとして、自衛隊の存在を含め、時代にあった憲法のあり方を議論していくとしている。
・6日ノーベル平和賞を国際NGO核兵器廃絶国際キャンペーンICANが受賞。国連で採択された核兵器禁止国際条約において、各国政府への働きかけを行い、条約成立を先導した功績による。条約に反対している日本政府からは即時に公式コメントはなく、2日後に「様々な取り組み」とコメント。
・11日沖縄・東村高江で米軍の大型輸送ヘリCH53が、民家から300mの民有牧草地に緊急着陸・炎上して大破。高江には米海兵隊北部訓練場のヘリパッドが6ヶ所設置されている。CH53は2004年沖縄国際大学構内に墜落したものと同型。米軍側は「不時着」と表現し、12日同型機の96時間の飛行停止を決定。日本政府、沖縄県は期限を定めないよう求めた。18日同型機が飛行再開。
・16日北広島上空を飛行する米軍機がフレア(おとり熱源)と見られる発光物体を30分に十数回発射したことを住民が目撃。海兵隊FA18であったことを米軍が認めた。
・17日航自衛隊浜松基地の救難ヘリUH60Jが夜間訓練中に海上でレーダーから消失。墜落とみられる。
 
[米韓]
・2日横須賀基地所属の米海軍原子力空母ロナルド・レーガンが香港に寄港。中国が米軍艦船の寄港を認めたのは3年ぶり。同艦は1日はフィリピン周辺で海上自衛隊護衛艦さざなみと共同訓練を行っており、今後は韓国海軍と演習の予定。
・12日韓国国防省は新作戦遂行指針を国会に報告予定。敵基地先制攻撃システムの早期構築を盛り込んだ内容。
・16~20日日本海黄海などで米韓合同軍事演習がはじまる。横須賀に所属する原子力空母ロナルド・レーガンなど両国の艦艇40隻以上が参加するほか、ソウル空港ではF22ステルス戦闘機の展示飛行が行われた。
・18日北朝鮮は軍関係者、秘密警察に実弾の支給を開始。準戦時体制下の対応とされる。
 
[イラク・シリア]
・2日シリア・ダマスカスで警察署が自動車爆弾等で襲撃され、15~20人以上が死亡。
・先月25日イラク北部のクルド人自治政府で独立の住民投票が実施され、27日に賛成92.73%と確定、KRGのバルザニ大統領が勝利宣言。3日住民投票の正当性を認めないイラク側は、国会でクルド人議員62人の資格を一時停止。
・5日イラク政府は、同国最後のIS拠点とされる北部キルクーク州ハウイジャを制圧し、ISを重要都市すべてから一掃したと発表。キルクーク州はクルド自治政府が実効支配している。
・11日シリア・ダマスカスで市場などで3回の爆発事件。2人以上が死亡。
・15日イラク政府軍がキルクークに進軍。KRGは当初ロケット砲などで反撃し、郊外での衝突では25人以上が死亡したが、市内ではほとんど交戦せず撤退。政府軍は16日キルクーク中心部を、17日にはその他の主要都市を掌握。
・17日シリア民主軍(クルド系)がISが「首都」と称してきたラッカを解放。ラッカはシリア内戦後の2013年に反体制派が掌握、その後2014年にISが侵攻し、占領下に置かれていた。
・18日KRGは11月1日に予定していた大統領選挙・議会選挙の延期を決定。
 
[パレスチナイスラエル・アメリカ]
・3日パレスチナヨルダン川西岸地域を支配するパレスチナ自治政府のハムダラ首相がガザ地区を訪問。同地区を実効支配するハマスのハニヤ政治局長と会談。ガザの自治権限の移譲について協議した。
・12日エジプト・カイロでの交渉で、ファタハハマスの協議代表団が和解合意に署名。12月までに統一政府を実現する内容。
・12日アメリカはユネスコを18年末に脱退することを決定。11年にパレスチナが加盟したことに抗議し、分担金の拠出を停止したままだったが、ユネスコの姿勢が反イスラエルであるというトランプ大統領の主張に基づくもの。同日イスラエルは「道徳にかなっている」「ユネスコは歴史を歪曲している」と評価し、同時に脱退する準備を進めることを発表。
・17日イスラエルファタハハマスの統一政府とは和平交渉をしない方針を決定。
・18日ユネスコは「世界の記憶(旧・記憶遺産)の選定について「複数当事者間で異論がある場合は、話し合いを促し、登録を保留」するという新方針を決定。2015年中国の「南京大虐殺関連の文書と証言」が登録されたあと、日本政府が分担金の支払いを延期した経緯がある。次回の選定には日中韓の市民団体が推薦する「元日本軍従軍慰安婦の証言」が含まれている。
 
・1日スペイン東部カタルーニャ州で独立の住民投票。翌日には90.1%が独立賛成(投票率は4割程度)の結果を受け、プッチダモン州首相が勝利宣言。独立後はEUに加盟する方針を発表。スペイン中央政府は治安部隊により400の投票所を封鎖、投票箱を押収するなど、住民投票阻止の姿勢を取り、「合法的な住民投票は行われていない」とみなしている。
・3日カタルーニャ全土でゼネラル・ストライキ。デモも相次ぐ。治安部隊の妨害に抗議してのもの。
 
・1日アメリカ・ラスベガスで野外コンサートの会場に向け、近接するホテルの32階からの銃乱射。59人以上が死亡。犯人は同州に住む白人男性の単独犯で、室内には23丁の銃が持ち込まれていた。ISが犯行声明を出したが、FBIはテロ組織との関係はないと見なしている。
・5日サウジアラビアのサルマン国王が(ソ連時代も含め)初のロシア訪問。モスクワでプーチン大統領と会談し、S400地対空ミサイルの売買やロシア製兵器のサウジアラビアでの生産などを含む武器取引や、エネルギー分野での投資計画などで合意。
・11日国連人権高等弁務官事務所ミャンマー政府によるロヒンギャ迫害について調査報告書を公表。当局が住居・畑・家畜を破壊し、居住地から追い立てる、歴史・文化を根絶するため教職や宗教指導者・知識人を拘束するといった行為を行っている、としたほか、複数の目撃証言として軍服姿の男が少女を含めた住民へのレイプを行ったとも報告。
・14日ソマリアモガディシオで爆発物を積んだトラックが自爆、300人以上が死亡。ソマリアでは武装組織シャバブの活動が活発化している。
・15日オーストリアで総選挙。反移民を揚げる中道右派の国民党が30.5%、右翼自由党が26.8%の得票率。連立政権の誕生が予想される。
・16日フィリピン軍はミンダナオ島で戦闘を続けてきたアブサヤフ、マウテグループ両方のリーダーの殺害に成功したと発表。5ヶ月間の戦闘で軍発表では市民47人政府軍162人武装組織側824人が死亡。
・16~17日にかけてアフガニスタン各地で地方議会や警察の訓練所などに車爆弾と武装襲撃によるテロが頻発。60人以上が死亡。19日カンダハルで軍基地襲撃、兵士43人が死亡。19日の襲撃はタリバーンが犯行声明。
 

今週のおもなできごと(2017.9.1-9.30)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけは定期的にアップしていきます(1~2週間に一回程度)。
 
考:今週のおもなできごと(2017.9.1-9.30)
[国内]
・28日秋の臨時国会が冒頭解散となり、10月に衆議院選挙が行われることとなる。安倍首相はこの選挙を「国難突破選挙」であるとして、少子高齢化朝鮮半島情勢を「国難」と位置づけた。
・29日民進党・前原党首は新政党「希望の党」から、すべての立候補者を公認する、とし、事実上の民進党の解党を発表。希望の党代表・小池都知事は「安保・憲法観といった根幹の部分で一致している人」以外を排除すると会見で表明。
・30日日本維新の党が選挙公約に9条の改憲を明記。具体的な条文は決まらず。会見では「核保有も議論が必要」とした。
・30日日本のこころが選挙公約に「敵基地攻撃能力保有」「自主憲法制定」を盛りこむ方針を発表。
 
・23日麻生副総理は講演で、朝鮮半島有事を念頭に「難民が10万人単位で押し寄せてくる」「武装難民かもしれない。警察で対応するのか、自衛隊防衛出動か、射殺か」と発言。自衛隊の防衛出動は「武力攻撃事態」に対応するものとして設定されており、難民対応は含まない。
 
[北朝鮮/アメリカ/国連総会]
・15日北朝鮮平壌近郊から火星12と推定される弾道ミサイル1発を発射。北海道上空を通過し、3700km飛翔して太平洋上に落下。日本国内ではJアラートが発令。北海道・東北で222校が登校時間を遅らせ、北海道の1校が休校。
・今回の発射は金委員長が現地指導したと北朝鮮では報道。また移動式発射台から直接の発射のため、準備時間が大幅に短縮され1時間以下となったとみられる。
・アメリカ・ニューヨークで国連総会。18日アメリカ・トランプ大統領はイスラエル・ネタニヤフ首相と会談し、イランの「地域への悪影響」に対抗することで一致。トランプ大統領は前政権でのイランとの核合意に反対を続けており、破棄を主張。
・18日安倍首相は安保理理事国であるエチオピアなど、アフリカの5ヶ国と、イスラエルとの首脳会談。北朝鮮への安保理の制裁決議の完全履行を求めた。
・19日国連総会の一般討論でトランプ大統領が初演説。「米国と同盟国を守らなければならない時、北朝鮮を完全に破壊するほか選択肢はない」。日本人拉致被害者についても言及。
・20日安倍首相が演説。8割を北朝鮮問題に費やす。「対話による問題解決の試みは無に帰した」とする一方で、北朝鮮は立地と勤勉な労働力によって国内経済を立て直す可能性を持っているとも。
・21日北朝鮮・金委員長が初の本人声明。米・トランプ大統領に対し「火遊びが好きなチンピラ」と罵倒し、「史上最高の超強硬措置を断行することを考慮している」と発言。国連総会に出席中の北朝鮮・李外相は「歴代最大級の水爆実験を太平洋上で行うのではないか」としつつも、委員長の判断のため「よくわからない」とした。
・25日北朝鮮・李外相はトランプ氏の批判を「明白な宣戦布告」とし、「アメリカの戦略爆撃機北朝鮮の領空でなくても撃墜することを含む、あらゆる対応を想定している」と発言。
 
 [オスプレイ]
・29日米軍普天間基地所属のオスプレイ2機が新石垣空港緊急着陸。1機は自力走行ができず、牽引された。
・29日米軍のオスプレイ1機がシリアで墜落。原因は発表されていない。
 
・15日イギリス・ロンドン南部の地下鉄駅で爆発、簡易な爆破装置を使ったテロとみられ、22人が負傷。18歳少年が逮捕される。ISが犯行声明。
 
・16日中国軍の弾道ミサイルなどを担当するロケット軍のトップ司令官が交替。今年に入って、陸海空と全部隊の司令官が、習主席と関係の深い人物に交替。
 
・16日コンゴに避難していた隣国ブルンジの難民に対し、コンゴの治安部隊が発砲、18人以上が死亡。難民らは刑務所に拘束された仲間の解放を求めて抗議していた。
 
・24日ドイツ総選挙。与党キリスト教民主同盟が1位となり、メルケル首相が4選。連立政権の政党は得票を伸ばすことができず、難民排斥を主張するドイツのための選択肢AfD」が2013年の4.7%から12.6%と急進。
 
・27日アメリカ・マティス国防長官が予告なくアフガニスタンを訪問、ガニ大統領らと会談。同日カブールの空港で迫撃砲による武装集団の攻撃があり、1人が死亡。タリバーンが犯行を認めマティス氏の乗る飛行機を狙ったと主張。
 
[イラク/クルド/イラン/トルコ/シリア]
・アサド政権軍と反政府軍が停戦中のシリア北西部イドリブ県に、アサド政権を支持するイラン、ロシアと、反政府軍を支援するトルコが合同で停戦監視団を派遣することを決定。
・18日イラク西部のクルド人自治政府で、クルド系政党KRGが25日に予定しているクルド人国家として独立するための住民投票に対し、トルコ政府が国境付近で軍事演習を行い、中止を求める圧力を強める。クルド人はトルコ・イラク・イラン・シリア国境に住む「世界最大の国を持たない民族」といわれている。
・23日イランが国産の新弾道ミサイル発射実験に成功と報道。射程2000kmあり、イスラエルが射程距離に入る。
・25日イラククルド人自治政府で独立の住民投票が実施され、27日に賛成92.73%と確定、KRGのバルザニ大統領が勝利宣言。イラクと独立に関する協議に入るとしているが、イラク中央政府住民投票は無効であるとし、交渉を拒否。KRG自治区にある空港の権限の移譲を求め、国際線の発着を禁止した。イランはKRGと接する国境を封鎖し、トルコは軍事演習を続けており、イラク政府は3ヶ国によるKRG自治区の封鎖を検討。
・29日アメリカ・ティラーソン国務長官は「統一されたイラクを支持する」として、投票の正当性を否定。