日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

シールアンケート#13:2015.04.25日比谷公園

質問:「日本は戦争(他国への武力行使)すると思いますか?」
   “今のままでいくと”という前提条件を口頭で説明しています。
実施日:2015.04.25(土)12:30~15:00ごろ 
 「NO NUKES 戦後70年記念NO WAR 4.25 日比谷平和パレード」集会入り口
対象:パレード参加者
総回答数:11
 
YES:10
 ・1年以内:3
・5年以内:5
・6年以上先:2
NO:1
 
(YESの方は)どこと(複数回答可)?
 ・中東(IS):4
・イラン:1
・韓国:1
・アフリカ・中南米:1
 
コメント:
NO:
「戦争しないためにここに来ている。(具体的にはどういう戦争を想定しているんですか?)どんな戦争でもだめだ。くだらないこと聞くな」
 
YES:
「アメリカの下請けで、中東のどこかで。最初は補給だとか、今アメリカと約束しているホルムズ海峡での機雷掃海とか。(ホルムズ海峡の機雷はイランが想定されてますよね?)イランとアメリカが交戦することがなくても、機雷があろうとなかろうと、そういう名目で一度出してしまえば、後がやりやすくなる」
「イランではないか。アメリカとイランの関係は、今決してよくなってはいない。オバマの任期が終わり、共和党が勝ったら、イランとの関係はもっと悪くなる。日本は武器供与とか弾薬供与という形で、最初は関わるだろう。イラク戦争ペルシャ湾給油のときよりも、さらに進んだ形での後方支援。フラグを見せろ、と言われ、安倍首相は見せたくてしょうがないんだから」
「シリア地域。ISがこのまま衰えず、介入せざるをえない、と言い出すのでは。アメリカの大規模な軍事介入の支援に参加することになる」
「中東の可能性が高いが、アフリカや中南米すらありえる。海外での武力行使自衛隊が弾丸を撃つどころか、ミサイルを撃つこともやりかねない。アフリカは各国に紛争があり、問題だらけ。中南米は反政府勢力が大きくなると、アメリカが介入を言い出すかもしれない。ウクライナとか、旧ソ連に手を出すかどうかはわからない」
「中東のどこか。アメリカは中国とは争いたくはないだろう。このままだと日本は海外派兵をして、自衛隊が実戦で戦うことになる」
 
「今すぐはないだろうが、6年以上のスパンだと北朝鮮北朝鮮国内の体制が悪くなれば。北朝鮮が攻めてくるか、こっちが仕掛けるのかはわからない。どっちかが挑発して、どっちかが乗るような形で。(北朝鮮と韓国が交戦するということは?)韓国はからまないんじゃないかな。日本と北朝鮮の二国関係での争い」
「経済の立場からしたら、中国とはやってほしくないというのが、あたりまえのこと。生産体制もマーケットも中国なしではもう成り立たないんだから。安倍政権東南アジアと仲良くして、まぁ、仲良くするだけならいいんだけど、それで中国包囲網を作ろうとしている。これはメリットがない。せっかく伊藤忠の人が中国大使になったので、もう少し改善しないか」
 
「1年以内。韓国と。どこでも自衛隊が出られるようになったら、好き勝手できる。おそろしい時代になった。今、まさに開戦前夜。だからとめようとしている」
「1年以内。安倍が急いでいる。アメリカは戦争がやりたいけど、もう金がないし、選挙間近で公約もあるから、代わりにやってくれる国を求めている。日本がやる分にはかまわないと思っているだろう。もう日本はアメリカのポチではなくて、手足になってしまう」
「そうやって戦争を続けたがるのは、武器産業。経済的なメリットがあるから戦争をする。今、世界のどこの国でも個人が自由に使えるお金というのは低下していて、ふつうの商品は何を作っても売れない。武器産業は独占的で、作れば政府が確実に買ってくれる。アメリカはいっぺんにドカーン、というような戦争ではなく、こうした形の地域紛争をずっと続けていき、武器を作り続け、使い続けることが目的」
 
「世界中で戦争・紛争があちこちではじまっていて、それはこれからもっと激しくなる。安倍はお調子者だから、アメリカが行くとほいほい行くだろう。実際どこに行くかは、外がどうなっていくかだからわからないが」
上野千鶴子や谷口真由美が言ってたけど、偏差値の低い学校の子は就職先は自衛隊になっちゃう。でもその子たちに「災害救助じゃないよ、戦争に行くんだよ」と言うと「えっ、じゃあやめます」と言うんだって。そういう草食男子が増えたのは教育の成果かも。戦前のように「自分の命を捨ててお国のために戦います」とは言わない」
「今実際に悪い流れが動いているけれど、その流れを変えるのは究極は選挙だと思う。今の選挙では、たとえば原発がよくないと7割の人が思ってても、自民党に入れてしまっている。選挙楽しいよ、という雰囲気を作って、若者が動かないとダメ。選挙フェスなどで、そうした希望は出てきていると思う」
 
ご協力くださった皆様、ありがとうございました。
 
参考:今週のおもなできごと(2015.4.12-4.25)
 
[安保法制/戦争法案/日米ガイドライン]
集団的自衛権行使容認にもとづく安全保障法案についての自民・公明両党による与党協議がおおむね決着する。
・「武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律」について、安倍首相が「我が国の存立が脅かされる事態」として強く主張する、対イランを念頭にしたホルムズ海峡での機雷掃海の例については、歯止めとして「武力行使以外に適当な手段がない」という文言を盛り込むことを公明党が求める。公明党は「機雷掃海の実施は不可能になった」というが、先日のカーター米国防長官来日時には、機雷掃海は日米新ガイドラインに盛り込むことは決定している。
・戦闘中の他国軍を後方支援する「国際平和支援法」は、例外なき国会の事前承認を必要とする、と書き込むことで決着。
・「PKO協力法」は治安維持など、大幅に任務内容を拡大する。
・26日安倍首相らが訪米し、2プラス2会談において日米ガイドラインの改定を行う予定。
・4月1日の参議院予算委員会での福島瑞穂議員が、安保法制について「戦争法案」と発言したことに対し、自民党は「戦争関連法案」として議事録の修正を要求。
 
[戦後70年談話/歴史認識]
・安倍首相はテレビ番組で、70年談話について「村山談話を基本的に引き継ぐと言っているのだから、”植民地支配と侵略””心からのおわび”をもう一度書く必要はない」と発言。
・22日から、インドネシアで、アジア・アフリカの旧植民地の国々が60年前に集まったバンドン会議の記念大会が開かれた。安倍首相は「共に平和と繁栄を築く」とした6分半の演説で「侵略や武力行使で他国の領土・独立を侵さない」というバンドン10原則を引用し、「日本は先の大戦の深い反省と共にいかなるときでもこの原則を守り抜く」と発言した。
・韓国は、この演説において「侵略」の語が引用のみであること、おわびの文言がなかったことなどについて「深い遺憾」と表明。また、戦後70年談話については「侵略。植民地支配・反省」の三つがキーワードとして必須との見解。
・会議は24日「民族自決」をテーマとして各国の首脳級のパレードで閉幕した。安倍首相はパレード前に帰国して不参加。中国の習近平主席は参加した。
 
自民党改憲担当の船田元氏は「積極的平和主義」を前文に入れ、二回目の改正では96条の改憲条件についても改定すべき、と発言。「積極的平和主義」は、安倍政権が、他国の紛争などにも武力行使を含めて積極的に介入し、平和を構築する、という意味で頻繁に使用している。
・最初に「積極的平和主義」という言葉を作ったのはノルウェーの平和学者ヨハン・ガルトゥング。単に紛争・戦争がないという平和に加えて、貧困・差別・抑圧などの構造的暴力がない状態という意味である。
・4.23までの靖国神社の春季例大祭に、高市総務相、山谷拉致担当大臣、有村女性活躍推進大臣ほか、衆参の議員106名が参拝。安倍首相は真榊の奉納のみ。
 
バンドン会議の期間中に日中首脳会談が行われ、安倍首相と習主席が25分間会談した。内容は「持続的に関係改善をはかる」などの確認。
 
[テロ対策]
・1月にISによって殺害されたジャーナリスト・後藤健二氏の身代金交渉は、ISが後藤氏の妻宛てにメールで頻繁にやりとりしていたことが判明。妻は政府に連絡したが、政府は関与せず、独自にコンサルタントや保険会社などに相談しながら交渉を進めていたという。殺害予告の後、政府は「ISとの交渉ルートはない」と言い続けていた。
・22日、首相官邸の屋上で無人機:ドローンが発見される。上部に1マイクロSv/hのセシウム由来の放射性物質を含む液体が装着されていた。24日福井県の元自衛官の男性が出頭。詳細はブログに書かれていたが、出頭までブログの存在は把握されていなかった。本人の記述によると、ドローンは9日の未明に飛ばし、操縦不能となったとしている。また、福島第一原発付近に砂を採取に行く様子や、当初は川内原発での実行を計画していた、などの記述もある。
・15日アメリカの連邦議会周辺に、一人乗りジャイロコプターが侵入。「政治と金の問題」を訴えるビラ散布を計画したものだが、散布はできず。
 
[辺野古新基地・在沖縄米軍関連]
・17日、これまで拒んでいた安倍首相が翁長知事と官邸で会談。「他に方法はない」「振興策を進める」という首相に対し、知事は「絶対に新基地は作らせない」として、話は平行線に終わる。知事は最後に、月末の首相の訪米について「オバマ大統領に、沖縄知事と県民が明確に反対していると伝えてほしい」と要請。知事自身も5月末頃に訪米し、日系人社会などを中心に訴えを広める予定。
・この会談は当初マスコミには冒頭5分間を公開するとされていたが、翁長氏の発言中に「冒頭2分」との通達が出され、マスコミは退出した。
浦添市松本市長が那覇軍港の移設受け入れを表明。市長は2013年2月に「移設反対」を公約として当選していた。
 
・17日自民党テレビ朝日NHKの幹部を聴取。テレビ朝日は「報道ステーション」でのコメンテーター古賀茂明氏が「官邸からすさまじいバッシングを受けた」などと発言したことについて。
・14日産経新聞の前ソウル支局長に対する、韓国政府による出国禁止措置が解除される。支局長は昨年の客船沈没事故の当日のパク・クネ大統領の行動についての報道で、名誉毀損で訴えられている。
・同日、日韓外務・防衛当局の安保対話が行われる。日本側は防衛情報共有(GSOMIA)の早期締結を望んでいるが、韓国側が了承していない。
・インド政府はアラビア語の国際放送アルジャジーラを、5日間放送禁止にした。パキスタンなどと国境紛争のあるカシミール地域について、「カシミールをインド領としていない地図を使った」ことが理由。
 
・アメリカ軍は今年1月、アフガニスタン-パキスタン国境周辺での対アルカイダ作戦で、無人爆撃機(ドローン)を使用した空爆によって人質二名を誤爆で殺害したことを公表。死亡した人質はアメリカ人とイタリア人。
・アメリカはキューバとの国交正常化に向け、「テロ支援国家」の指定を解除。これでテロ指定はイラン、シリア、スーダンの3ケ国となる。北朝鮮は2008年に解除されている。
・15日までドイツで開かれたG7外相会議が終了。核不拡散の声明に「広島・長崎」の語が日本主導で入る。アメリカが承認するのは初めて。また海上安保については、中国の南シナ海での活動を念頭に「威嚇や強制的な権利主張に強く反対」と声明を出した。
・20日、フィリピン軍が中国の南シナ海での岩礁埋め立ての連続写真や地図を公表。ミスチーフ海礁など311ヘクタールの埋め立てを確認したとしている。
 
[中東・アフリカ情勢]
・アフリカ北部からヨーロッパに向かう難民を乗せた密航船の事故が相次ぐ。地中海のリビア沖で密航船が転覆、770人以上が行方不明。またギリシア沖では80人以上を乗せたボートが沈没。サハラ以南のアフリカやアラビア半島シリアなどの政情悪化により脱出をはかる人が増え、悪質な密航業者に頼る状況が続いている。昨年は3500人の死亡が確認されたが、今年はすでに1700人にも及ぶことを、国連やEU、難民漂着の多いイタリアなどが懸念している。
・紛争が続くアラビア半島南東のイエメンの国連特使が辞任。調停はさらに難航すると見られる。イエメンではイランの支援を受けているシーア派武装組織フーシが首都を制圧、ハディ大統領はサウジアラビアに避難している。サウジなどの湾岸諸国は3月から空爆を実施しているが、効果が上がっておらず、地上部隊を検討。そのためパキスタンに参加を要請したが、パキスタン議会は国内のシーア派に配慮し「中立を保つ」として、派兵反対を決議した。
・アメリカ軍の空母セオドア・ルーズベルトがイエメン沖に緊急移動。同地区アデン湾には米軍の巡洋艦など9隻が展開。対岸のジブチにはアメリカアフリカ軍の基地の他、日本の自衛隊の拠点もある。
・シリア、イラクで展開するテロ組織ISが19日、キリスト教エチオピア人30人を斬首や銃殺で処刑する画像を公開。
・アフリカ北東部の国・ソマリアでテロ組織シャバブにより、国連職員らの乗る車が爆破され、7人が死亡。
・エジプトで前大統領のムルシ氏が、デモに発砲を指示した件での裁判で、禁固20年が求刑される。ムルシ氏はムスリム同胞団(シーア派)の支持を受け、アラブの春後の初の民主的選挙によって大統領に就任したが、2013年の軍の介入により失脚した。
 
[ウクライナ/ロシア情勢]
・ロシアの介入による内戦がいったん停戦合意をしたものの、親ロシア派勢力との交戦が続くウクライナ。アメリカ軍の降下部隊290人がリビウ州入りし、国民軍の訓練にあたることになった。ウクライナ政府は殺傷力のある武器供与を要請。
・ロシアのテレビ番組でプーチン大統領が「ロシアは偉大な核大国」と発言。