おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけは定期的にアップしていきます(1~2週間に一回程度)。
また、近日中にこれまでの15回のアンケートの集計を発表したいと思います。
参考:今週のおもなできごと(2015.5.17-5.31)
[国会/安保法案審議]
・20日国会で一年ぶりの党首討論。民主党の岡田代表が、安保法制について「自衛隊の活動範囲が広がる懸念」「他国の領土・領海での活動がある」と指摘したが、安倍首相は「海外派兵は認められない」と答弁。また、共産党の志井委員長は歴史認識を問題とし「太平洋戦争を間違った戦争としたポツダム宣言を知っているか」と問うたが、首相は「つまびらかに読んでいない」とした。
・26日、衆議院本会議で安保法案が審議入り。翌日27日から特別委員会が開会する。初日からヤジや自民党議員の退席、居眠りが続き、メディアからの批判も多い。29日には「経済面だけでは周辺事態にならない」とした98年外務局長の国会答弁は有効か?との質問に対し、岸田外務大臣が前日の「維持されている」との回答から「99年の見解を維持。種種の観点から総合的に判断」と答弁を変えたため、矛盾があると指摘した野党が退席。その日の審議は打ち切りとなった。
*安保法案の国会審議・答弁内容については、量が膨大になるため、本記事ではとりあつかいません。
・辺野古新基地反対を表明している翁長沖縄県知事が、28日のハワイを皮切りに、アメリカでの自治体外交を開始。日系のハワイ州知事や、軍事委員会に所属する上・下院議員らと面談、ハワイの日系移民子孫に講演会を行うなど、沖縄の反対意志を訴える活動を続ける。
・26日中国が国防白書を発表。アメリカの南太平洋リバランス政策と、日本の安保政策によって、軍事化と緊張が高まっていることを警戒する内容。「海上軍事闘争」への準備を進めるとの記述。
・20日米海軍P8Aがスプラトリー諸島周辺を偵察飛行。中国海軍から無線で退去警告を受けた。
・アメリカは南シナ海で中国が領有権を主張する岩礁から12カイリ(約22km)内への空軍機・海軍艦船の派遣は「可能である」と表明。
・自民党・二階総務会長ら、民間人中心の3000人規模の訪中団が到着。習近平主席が夕食会を開いて歓迎した。「(日中戦争の)責任は一部の軍国主義者にあり、日本人民も被害者である」という中国共産党の論理に基づき、民間人に対しては常に歓待する意向だが、対照的に日本政府の安保政策に不信感を表明するための手段ともみられる。
[核不拡散]
・ニューヨークで開かれていたNPT(核拡散防止条約)再検討会議が22日、最終合意の文書が採択できないまま終了。核非保有国を中心とした文書案を議長が改定した最終版には「核兵器が二度と使われないこと」の前の「いかなる状況においても」の文言が削除されていた他、日本などが求める核保有国首相の広島・長崎訪問も削除されていたが、それでも保有国の反発は大きく、アメリカの不同意が決定的だった。中東や北アフリカ諸国は「中東の非核化」を求めて、NPT非加盟のイスラエルの核武装を特に懸念している。イスラエルは、今回の不同意に対して、アメリカ・ケリー国務長官に対し、電話で謝意を表明したとされる。
[IS/中東情勢]
・また、ISは首都ダマスカス近郊のパレスチナ難民キャンプ:ヤルムークを占領しており、ダマスカスへのトンネル掘削での侵入が警戒されている。ヤルムークにはいまだ12000人の難民が取り残されている。
・ISはイラクの首都バグダッドに近いラマディを占領。米軍が供与した戦車6台や迫撃砲が残され、ISに奪われる。アメリカは「イラク軍は戦う気がなかった」と批判。共和党が現在の空爆のみの介入作戦に不満をもつことが背景にある。
・ISの活動地域であるシリアとの国境からのシリア入国を警戒するトルコが、これまでテロ関与の疑いがあるとして700人を入国禁止、1400人を国外追放にしてきたと判明。今月には理由は明らかにされず、日本人ジャーナリストが入国拒否される事例も、複数回発生している。
・外務省は、テロとの関連での旅券返納命令は「今後もありうる」と発表。今年2月新潟在住のジャーナリストがシリア入国を理由として旅券返納命令を受け、いまだ渡航先の制限を受けている状況。
・今年1月に起きたISによる邦人人質殺害事件の政府検証委員会が「対応に問題なし」と結論を出す。
・東欧マケドニアでのグルエフスキ首相の、政治家や裁判官への盗聴疑惑から発した反政府運動が激化。マケドニアでは9日にアルバニア系武装勢力との銃撃戦が起きており、民族紛争再燃の危険が言われているが、反政府勢力側は、政府はアルバニアとの問題を弾圧の口実にしていると非難している。
・フランス・カンヌ映画祭が閉幕。最高賞のパルムドールはスリランカかの亡命者を描いた「ディーパン」が受賞。社会問題を扱う映画が有利といわれる同映画祭は、今年はヨーロッパでの難民問題の深刻化を反映した結果となった。