日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

今週のおもなできごと(2015.6.10-6.20)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけは定期的にアップしていきます(1~2週間に一回程度)。
また、近日中にこれまでの15回のアンケートの集計を発表したいと思います。
 
参考:今週のおもなできごと(2015.6.10-6.20)
[国会/安保法案審議]
・9日中谷防衛相は「サイバー攻撃に対しても武力行使の新3要件に合致するものであれば、相手領域の基地攻撃も可能」と、民主党に対して文書回答。
・12日民主・共産党は年金機構の個人情報流出問題を優先すべきとして、特別委員会を欠席。維新の会は対案を出して修正協議をする方針を打ち出した。
・12日山崎拓防衛庁長官ら4人が記者クラブで会見。安保法案は「不戦国から軍事力行使国家への大転換」「自衛隊が相手方と殺し殺しあう関係になる」と危惧を表明した。
通常国会が9月末まで異例の延長となる見通し。与党は今国会中に安保法案を採決するため、特別委員会以外にも衆院予算委員会における安保関連質疑を「法案審議時間」として計算することを提案。
 
那覇地裁は沖縄・普天間基地による騒音訴訟で、国に2100人の原告に対する損害賠償を命じた。
・19日翁長沖縄県知事はケネディ米駐日大使と会談。辺野古基地建設反対を訴えるも、大使は「沖縄の日米安保への貢献はありがたい。在日米軍のプレゼンスを継続していく」と回答。
 
防衛省は昨年より米第七艦隊の洋上司令部となる旗艦ブルーリッジに海自幹部が乗船し、情報をやりとりしていることを公表。
海上自衛隊は21日から27日にかけて、南シナ海スプラトリー岩礁近くのパラワン島でフィリピン軍との共同訓練を行うことを発表。哨戒艇P3C一機を派遣する。
 
中国軍の制服組トップである范軍事委員会副主席が11日、ワシントンで米カーター国防相と会談。米側が「埋め立ての中止、平和的解決」を要望したのに対し、中国は「米軍の海空域での軍事行動の削減」「埋め立ては自国の領土での軍事防衛目的」を主張。
・19日中国は南シナ海での岩礁埋め立てについて「近く完成する」と発表。これ以上の拡大をしない、といったん表明し、米国や近隣諸国との対立を沈静化させたい意向。
 
・アメリカの武器製造大手コルト・ディフェンスが経営破綻。3億5500万ドルの負債。2013年に米軍との大口契約を打ち切られたことが大きな原因。
・米大統領選挙の共和党予備選にジェブ・ブッシュ・フロリダ州知事が立候補表明。父・兄が大統領として、湾岸戦争イラク戦争を開戦したブッシュ氏は、選挙戦において一族の政治履歴に触れたくない動向を示しているが、一方で現在のオバマ大統領のIS対策を不足とし、地上軍の派遣も辞さない方針を表明している。
 
・7日よりドイツでG7首脳会議が昨年同様ロシアを排除したまま開催された。各国の懸案はロシアのウクライナ侵攻問題であった。その間、ロシアのプーチン首相は、ミラノでイタリア・レンツィ首相に対し、G7について「ロシアはもうなんの関係もない」と話した。
 
・ISは9日、リビア中部の都市シルトを制圧。
・シリアではクルド人武装勢力民主統一党/人民防衛隊」がISからトルコ国境沿いの都市テルアビヤドを奪還。これに対してトルコのエルドアン大統領は「シリア-トルコの国境を脅かす」と懸念を表明。シリアの民主統一党はトルコのクルディスタン労働者党(トルコの現政権がテロ指定している)と密接な関係にある。
・アメリカは対ISに450人の兵士を増派。ISが制圧しているイラク・ラマディから35kmの拠点で、イラクの治安部隊の支援に当たる。米軍の派兵はこれで3550人になる。
 
イスラエル・ガリラヤのキリスト教会「パンと魚の奇跡の教会」で放火事件。ヘブライ語で「邪神崇拝」と落書きがあり、ユダヤ過激派によるものと見なされる。
 
国連PKOが活動中に行った犯罪行為の内部監査結果を発表。08-13年に支援物資と引き換えに性的搾取が行われたケースが、ハイチ、南スーダンリベリア、コンゴなどで480件。ハイチがもっとも多く、231人の現地住民(子ども、少年を含む)に対して、隊員が物資の見返りとして性交渉を要求。こうしたケースが常態化している。南スーダンPKOには日本の自衛隊も参加している。
 
・6月20日は「世界難民の日」。UNHCR国連高等難民弁務官事務所の発表では、現在世界の難民・国内避難民は5950万人(半数は子ども)。最多はシリアの388万人。2014年度の受入数はドイツがもっとも多く33310人。日本はG20で最低の11人(難民認定されず在留許可を出された人が110人)。
 
ノーベル平和賞のノミネートが発表。昨年に引き続き、日本国憲法9条がノミネートされる。受賞発表は10月。
・12日から北京で、33人の文学者が参加する日中韓文学フォーラムが5年ぶりに開かれる。