日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

今週のおもなできごと(2015.8.15-8.29)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけは定期的にアップしていきます(1~2週間に一回程度)。
 
参考:今週のおもなできごと(2015.8.15-8.29)
 
[国内/戦後70年]
・15日高市総務相、山谷ら致問題担当相、有村女性活躍相が靖国神社に参拝。安倍首相は代理で玉串料の奉納のみだが、18日昭恵夫人が参拝した。
・15日日本武道館で全国戦没者追悼式。首相の式辞には不戦の誓い、加害責任が含まれなかった。天皇のおことばには初めて「さきの大戦に対する深い反省」という文言が使われた。
・外務省のHPから「歴史問題Q&A」のうち「歴史認識」「慰安婦問題」「南京大虐殺」など8つの項目が14日、安倍首相の戦後70年談話発表を前に削除されていたことが判明。同サイトは村山談話・小泉談話を受けて制作された。
 
[国内/国会・安保法制]
・18日維新の党が参議院で安保法案の対案を提出。「武力攻撃事態での国民保護法」「自衛隊員の不当な武器使用の処罰規定」などを盛り込んだ。その他次世代の党などが3党共同での対案を用意。
維新の党が分裂。橋下大阪市長、松井府知事らが離党し、新党結成の見通し。これを受けて与党は対案を審議せず、修正しない原文のまま採決に臨む方向を決定した。
 
・26日イラン・テヘランで軍・安全保障政策の最高責任者シャムハニ氏が日本の取材に応じ「ホルムズ海峡地政学的に重要であり、開かれた静かな海峡であるべきだ」と機雷封鎖の可能性を否定した。また、内戦が続くシリア(イランはアサド政権支持)やイエメン(首都を占拠し、暫定政権であるフーシ派を支持)については「国民統合政府を作るべき」と、対話重視の姿勢を強調した。
参議院特別委で大野議員(民主)が、朝鮮半島の緊張を受けて「退避する邦人が米艦に乗船している事例を政府は集団的自衛権可能としているが、これのどこが存立事態なのか」と質問。中谷防衛相は「判断要素のひとつだが、絶対的なものではない」と、これまでの政府答弁であげていた条件を大幅に書き換える発言。
 
[国内/外交その他]
自民党は総裁選を9月15日公示27日投開票とする見通し。
・ロシアのメドベージェフ大統領は22日択捉島に到着し、空港や魚加工工場などの視察を行う予定。安倍首相は「北方四島に関する日本の立場と相容れず、日本国民の感情を傷つけるもので極めて遺憾」と表明。
・9月3日北京で行われる「抗日戦争勝利70周年記念式典」に安倍首相は欠席することを決定。同時期の訪中も見送ることになる。
・26日尖閣沖に中国海警局の公船3隻が領海侵入。海上保安庁からの警告で1時間半で退去した。
・28日内閣官房・領土・主権対策企画調整室のHPに尖閣竹島が日本固有の領土である資料など202点が新たにアップされる。
民主党など野党が提出していた、ヘイトスピーチの規制を含めた「人種差別撤廃施策推進法」は今国会での成立が見送られることとなった。
 
・24日相模原市のJR横浜線沿線の米陸軍相模原補給廠で火災。6時間半で鎮火した。窒素・酸素・フロンのボンベが保管されていたとみられ、現場には200m以上にわたり破片が散乱。詳細は不明だが、日米地位協定により米国の同意なく日本は原因の調査はできない。
 
[韓国/北朝鮮]
・17日から米韓軍事演習が開始。朝鮮半島有事を想定したもので、これに対し北朝鮮は「軍事的な対応も厳しくなる」と批判した。
・4日南北軍事境界線付近の非武装地帯韓国側でで韓国の下士官二名が地雷を踏んで負傷。韓国は北朝鮮が敷設したものとして強く非難したため、両国の緊張状態が続いていたが、北朝鮮は20日午後に軍事境界線付近で2回の砲撃を実施した。
・韓国は11年間停止していた拡声器による宣伝放送を再開した。これに対し、北朝鮮は止めなければ軍事行動も辞さないと表明。21日各前線部隊が武装し、準戦時状態に入る。
・米韓は軍事演習を一時中断して対応協議に入る。
・22日より板門店で南北会談。25日に北朝鮮は準戦時体制を解除、韓国は宣伝放送を中断し、同時に今後の関係改善に向けての合意が取り交わされた。
 
[IS/シリア/トルコ]
・16日シリアのアサド政権軍はダマスカス近郊のドゥーマを空爆。反体制派の武装勢力96人が死亡。
・20日シリアのゴラン高原からイスラエルに向けてロケット弾が4発発射される。イスラエルはイランの支援を受けた武装組織「イスラム聖戦」によるものとして、空軍が14箇所を報復攻撃した。
・18日アメリカは、イラク北部のモスルの空爆によりISのファディル・ハヤリ副司令官を殺害したと発表。
・23日ISはシリアで占拠している都市パルミラにおいて、世界遺産となっている神殿などの爆破画像を公表しはじめる。また遺跡の元管理責任者である考古学者を殺害し、遺跡の柱に吊るしたとみられる。
 
・17日タイ・バンコクの中心部の商業地区で爆発テロ。19人死亡。監視カメラなどがとらえた複数の容疑者が公表される。
・12日ミャンマーの首都ネピドで治安部隊が与党USDPを占拠。前党首であるティンセイン大統領による、現党首のシュエマン氏派閥の粛清と見られる。シュエマン氏は野党スーチー氏との連携を進めていた。シュエマン氏は党首の座を解任され、自宅軟禁されていたとみられるが、18日に国会に出席したことで、解放が確認された。
 
・23日イギリスはイラン大使館を4年ぶりに再開。
・27日オーストリアの高速道路で冷凍車から70人以上の遺体が見つかる。地中海を密航した難民が密入国業者によりドイツや北欧などに移送されているところだった。26日には地中海リビア沖で難民船が沈没、400人以上が死亡。200人が中に取り残されているとみられる。今年8月まででアフリカ・アラブなどからの欧州への密航者は26万5000人、途中の事故による死者は少なくとも20000人にのぼる。
・イギリス南西部のウェストンスーパーメアにアーティストのバンクシーらが「陰鬱(ディズマル)」をテーマにしたディズマー・ランドを期間限定で開設し、人気を博している。難民問題をはじめ、社会の不公正や商業主義、監視社会を風刺する内容。