日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

今週のおもなできごと(11.29-12.14)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけは定期的にアップしていきます(1~2週間に一回程度)。
 
参考:今週のおもなできごと(11.29-12.14)
[国内]
・米軍の普天間基地で離着陸する航空機に対し、昨年から少なくとも5回のレーザー照射がされていたことが判明。厚木基地などでも同様のレーザー照射は確認され、厚木では今年11回。
・10月4日に千代田区内で鳩山元首相の車を10分程度、12台の街宣車が取り囲んだ事件で、警視庁は威力業務妨害街宣車を押収。右翼団体草莽崛起の会」は安保法案審議の国会周辺で「賛成デモ」を実施していた団体。
・11月23日靖国神社のトイレで時限爆弾が爆発した件で、警視庁は防犯カメラに韓国人男性が写っていたこと、時限装置に使われたとみられるハングル文字の書かれた乾電池をトイレの床で発見したことを公表。いったん出国した韓国人の27歳男性が逮捕される。証言には不明点が多い。
・12月10日国際ハッカー組織アノニマスが安倍首相の個人HPを攻撃したとツィート。
[辺野古新基地]
・12月2日辺野古新基地の予定地埋め立て承認を翁長知事が取り消したことに対し、政府が沖縄県を訴えている裁判の第一回口頭弁論が福岡高裁那覇支部で開廷。翁長氏と法務省局長が陳述。
辺野古建設の受注業者(県内の建設会社)が沖縄県と比例急襲ブロック(比例復活)選出の6議員に対し、昨年の衆院選の選挙期間中90万円の寄付をしていたことが判明。
・4日普天間基地などの周辺の土地、7ヘクタールが2017年に返還されることで合意。道路延長などが可能になる。普天間基地の全面返還は議論されていない。
 
[ヨーロッパ]
・30日パリで気候変動に関する国連会議COP21が開幕。「テロに屈しない」として予定通りのパリ開催となった。「一国だけで対応しきれない世界共通の脅威」として、テロと気候変動に取り組むことを確認すると同時に、「気候変動による土地の荒廃などがテロをもたらす」という認識を打ち出している。
・アメリカは来年1月からイラクでの対IS作戦に急襲部隊の投入を決定。
・2日イギリス下院議会はこれまでイラクのみであった対ISの空爆をシリアに拡大することを議決。1,2日には空爆反対の数千人規模でのデモがロンドンで行われた。
・4日ドイツ下院は対IS作戦に後方支援で参加することを決定。偵察や給油、護衛などを担当する予定。フランスでは対ISは「戦争」と言われているが、メルケル首相は「軍事作戦」と表現している。
 
・12月1日ブリュッセルNATO外相理事会が開かれる。アメリカがアフガニスタンに地上部隊を増派することを受け、16年末まで12000人の地上部隊の駐留延長を決定。旧ユーゴスラビアモンテネグロの加盟に向けて進めていくことを協議(NATOモンテネグロに対して、99年のコソボ紛争空爆を行っている)。シリアでIS攻撃を行うトルコに対して防衛強化(軍艦の派遣、ミサイル防衛の強化など)を行う方針。
・先週トルコ軍に戦闘機を撃墜されたロシアはこれに反発。また、モンテネグロ加盟についても「西側の軍事同盟が東方に拡大」と非難。
[IS/ロシア/トルコ]
・ロシアは戦闘機撃墜からトルコ政府のIS対応を厳しく非難。1日からトルコに対し、経済制裁を開始。17品目の輸入停止など。トルコはISから石油の密輸を受けているとし、国境を石油を密輸するトラックの車列が観察されていると指摘した。ISは支配地域内での石油を密売し、月4000万ドルの資金を入手しているといわれる。
・トルコはイラクのモスルに戦車部隊を派遣。イラク政府は通達がないため「主権侵害」として撤退を要求。トルコは増派は避けるが、すでに派遣した部隊の撤退を拒否。
・8日ロシアは地中海から潜水艦の巡航ミサイルでシリア・ラッカのISを攻撃。潜水艦からのミサイル攻撃は実戦では初めて。
・10日シリア北東部でトラック3台が相次いで爆破される。50人以上が死亡。
 
[アメリカ国内]
・2日アメリカ・カリフォルニアの施設で銃乱射事件、14人が死亡。犯人は米国籍のイスラム教の男性施設職員と、パキスタン国籍の妻。妻はインターネットなどでイスラム過激派の影響を強く受けていたとされる。6日オバマ大統領はこの事件を「テロ」と断定するが、「海外のテロ組織に指示された証拠は現時点ではない」としている。
・3日米軍は特殊部隊を含む全部門に女性兵士の配属を解禁することを決定。「男女機会平等」に基づくとされる。
アメリカ大統領選挙の共和党候補ドナルド・トランプ氏が、イスラム教徒の入国禁止を発言。国内のみならず、各国から反発を買い、年内のイスラエル訪問を断念することに。トランプ氏の支持率は4割以上に急上昇。
 
・1日トルコ・イスタンブールの地下鉄駅付近で爆発テロ。死者なし。
・5日イギリス・ロンドンの地下鉄で男がナイフで通行人を襲う。2人が刺傷。犯行時男は「これはシリアのためだ」と叫んだとされる。
 
・4日タイで10月に10人のIS戦闘員が入国したとの情報が入る。タイにはロシア人の滞留が多く、攻撃の可能性か。
・ISメンバー4人がスイスに潜伏か。11日からジュネーブではシリア和平会合が行われる。
 
・7日イエメン南部のアデンで、州知事の乗った車列が爆発テロ。知事ら7人が死亡。イエメンはシーア派武装勢力フーシによって首都が陥落、大統領はサウジに逃亡した状態だが、アデン州はフーシの勢力外。ISが犯行声明を出した。
 
・8日アフガニスタンカンダハル。軍民共用国際空港がタリバーンに襲撃され、37人が死亡。11日カブール、スペイン大使館近くの宿泊施設が襲撃され、スペイン人警察官含む8人死亡。
 
[東アジア]
・台湾の新聞が中台が10月、事実上のスパイ交換を行ったことを報道。中国は2名の台湾の軍事機関員を、台湾は中台の二重スパイだった元中国軍人の男性を、それぞれ釈放したとされる。
・2日ミャンマー総選挙で勝利したNLDのスーチー党首は、選挙後はじめてティン・セイン大統領と会談。平穏で円滑な政権移譲を要求した。
・13日南京事件78周年。南京市の追悼行事に、共産党最高指導部は出席せず、全人代の副委員長のみが参列した。
 
・6日ベネズエラで総選挙。中南米左派の国々に支援してきた故チャベス氏から政策を引き継いでいる急進左派のマドゥロ大統領に対して、中間層の支持が大きく離れ、野党連合が勝利。ベネズエラは過酷な経済危機にあり、インフレ率は世界最悪の236%。
・フランスで「地域圏」選挙。6日の一時投票で右翼国民戦線FNが首位に立つが、13日の決戦投票で他の政党が盛り返し、逆転。FNは各地域の議会での議席数を大きく伸ばしたが、首長を出すことはできず。