日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

今週のおもなできごと(12.13-12.26)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけは定期的にアップしていきます(1~2週間に一回程度)。
 
参考:今週のおもなできごと(12.13-12.26)
[ロシア]
・15,16日にロシア・プーチン大統領が来日。山口県と都内で二度にわたり首脳会談。北方領土での「共同経済活動」に向けた協議を開始することで合意。返還につながる平和条約の交渉にはいたらず。
プーチン大統領は、10月にはシリア・アサド政権軍とともに軍事行動を進めていることを「戦争犯罪」と批難されたため、フランス訪問を延期している。また2014年のウクライナ侵攻によってEU各国からの制裁も継続している。日本はプーチン大統領の訪日を前に、ウクライナに対し、電話で理解を求め、和平合意のプロセスを確認。
 
[シリア]
・13日シリア・アレッポで反体制派が撤退に合意。アレッポには市民と反体制派兵力10万人がとどまっていると見られ、安全な地域への避難で合意したが、14日にはアサド政権軍が迫撃砲弾や空爆などで戦闘再開。国連報告では少なくとも82人の民間人が死亡。15日アサド大統領がアレッポ制圧宣言。
・15日アレッポからの移動がはじまる。16日住民の移動するバスに対して銃撃があり、一時中断。
・19日国連安保理は避難に対して監視団を派遣することを決議。
 
[トルコ]
・17日トルコ中部カイセリ、空軍兵士らが乗ったバス近くで自爆テロ。13人以上が死亡。
・19日トルコ・アンカラで警察機動隊の22歳の警官が写真展の会場でロシア大使を射殺。犯行時「アレッポを忘れるな」「シリアを忘れるな」と連呼していた。
・21日エルドアン大統領は、ロシア大使射殺事件をアメリカに亡命しているギュレン師の指示によるものと発表。ギュレン師は否定。
・21日シリア北部のIS拠点バーブをトルコ軍が包囲。IS側は自爆攻撃で反撃。22日トルコ軍が空爆。市民72人以上が死亡。
・22日ISはトルコ軍の兵士2人を焼き殺す動画を公開。
 
[国内]
・24日2017年度の予算が確定。安全保障費は5兆1251億円に増額。F35戦闘機6機880億円、オスプレイ4機391億円など。大学などに対する研究費として、110億円。2016年の6億円から大幅な増額。海上保安庁は東南アジア各国の海上保安機関を支援する専従組織をたちあげる。中国の南シナ海での勢力拡大を念頭に、軍とは分離した活動で連携するため。
・16日国連安保理南スーダンPKOの一年間延期を決定。17年12月まで。
・23日国連安保理にアメリカが提出していた、南スーダンに対しての武器禁輸を含めた制裁案が否決される。アメリカ、EU各国などが賛成したが、日本・ロシア・中国の棄権により廃案。日本の棄権理由は「勢力のバランスが崩れてかえって治安悪化する」というもの。稲田防衛相は「自衛隊が安全を確保して活動できること」に重点を置いており、南スーダン政府との関係維持をはかった。
・今年の5~11月に行っていた海上自衛隊の練習航海中に、2名の下士官(20代と40代)が艦内で首吊り自殺をしていたことを、防衛省が公表。
 
[沖縄]
・13日沖縄・普天間基地オスプレイが空中給油訓練中に損傷し、機体が大破した状態で名護市の沿岸に着水。集落からは300mの地点。日本では「不時着水」と報道されるが、米軍の準広報誌スターズ&ストライプスではCRASH(墜落)と表現された。14日沖縄県の抗議に対し、在沖米軍のトップは「市街地を避けたパイロットはヒーローであり、むしろ感謝されるべきで表彰もの」「政治問題化するのか」などと激怒。
・19日オスプレイが飛行再開。
・20日最高裁沖縄県の翁長知事による、前知事の辺野古新基地の埋め立て承認を取り消しを巡り、国が沖縄県を訴えていた審理で、沖縄県の敗訴を確定。
・22日沖縄・米軍北部訓練場の一部、4000ha(過去最大)が返還。日米両政府・自民党議員ら120人が出席して返還式典が行われたが、翁長知事は10kmほど離れた場所で4200人を集めた反対集会に出席。同地区の高江においてオスプレイ等が運用するヘリパッドが強行工事されていること、普天間基地オスプレイ墜落について原因究明のないまま早期の飛行再開されたことなどに対し、「政府は沖縄県民を日本国民と見ていない」「占領時代と同じ」と、強く抗議。
 
[ヨーロッパ]
・19日ドイツ・ベルリン、中心部の教会前で開かれていたクリスマス・マーケットにトラックが突入し、11人が死亡。犯人は逃亡。トラックは待機中のものが盗まれ、助手席には運転手の射殺死体があった。メルケル首相はテロと発表。アメリカ・トランプ次期大統領、オランダの野党オランダ自由党ウィルダース党首、フランスの野党国民戦線のルペン党首ら、極右政治家からは反イスラム、反移民の強い非難が、犯人不明の時点で即座に発表された。
・21日犯人はチュニジア国籍の男として公開捜査がはじまる。23日イタリア・ミラノで犯人射殺。ISに忠誠を誓う動画が見つかる。犯人の男は2015年にドイツに入国、難民申請が却下されていた。
・19日スイス・チューリヒイスラム教施設に発砲。信者ら3人が負傷。
・13日EU議会が認定する人権活動に対するサハロフ賞は、ISに性奴隷とされて脱出したイラクのヤジディ教徒の女性二人に授与。
 
[中国]
・16日南シナ海のフィリピン沖の公海で、海洋調査活動をしていた米海軍の無人潜水機を、中国海軍が艦船から小型ボートを出して、1機を奪う。
19日に公海上で米軍に引き渡された。
・25日中国海軍の空母「遼寧」がミサイル駆逐艦など5隻とともに宮古海峡を抜けて太平洋へ。海軍トップの司令官が搭乗。実戦を想定した演習か。26日南シナ海に入る。
 
[海外]
・18日ヨルダン・カラクで武装集団が観光地の城に立てこもり。警官7名のほか、カナダ人観光客1名と市民2名が死亡。城は十字軍の侵略によって建てられたもの。
・23日国連安保理イスラエルパレスチナに対する入植活動への批難決議。アメリカは拒否権を発動せず、棄権。イスラエル寄りとされるトランプ次期大統領は就任後の政策転換を宣言。15日に駐イスラエル大使に指名した弁護士のフリードマン氏はエルサレムを「永遠の首都」と呼ぶなど二国体制を認めず、入植推進派とされる。
・23日リビア航空機がハイジャック、マルタの空港に着陸。犯人はカダフィ政権の支持者を名乗り、政治亡命を希望した。
・24日フィリピン・ミンダナオ島の教会でクリスマス・イヴのミサ中に手投げ弾が爆発。16人が怪我。