日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

今週のおもなできごと(2017.5.4-5.22)

 

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけは定期的にアップしていきます(1~2週間に一回程度)。
 
参考:今週のおもなできごと(2017.5.4-5.22)
[北朝鮮/日米韓]
・7日在韓米軍は今年10月までに、陸軍第501情報旅団の下に「北朝鮮に対する人的情報の収集・分析」の専門部隊の設立を決定。これまでは通信傍受、衛星・偵察機からの情報収集であったのに加え、脱北者やスパイからの人的情報を強化する。
・9日韓国大統領選挙。進歩系の「共に民主党」の文在寅氏が当選し、政権交代。在韓米軍が配備を進めるTHAADについて、他の候補が容認する中、文氏は「(大統領選後の)次の政府にまかせるべき」として、早期配備に否定的な態度を保っていた。
・14日中国・北京で「シルクロード経済圏構想(一帯一路)」の初の国際会議。巨額のプロジェクト投資が発表され、15日には中ロ首脳会談も。
・14日北朝鮮が西部亀城から新型中距離弾道ミサイル「火星12」を発射。高度2000km、飛距離800kmで日本海に落下。高い放物線を描き迎撃しにくいロフテッド軌道に達したとみられる。通常であれば発射準備が1時間程度で済むところ、12日夜から移動式発射台を展開したことで、事前予告をはかったともとれる。
・19日在韓米軍は6月に米空母カールビンソンに加え、横須賀を母港とするロナルド・レーガン日本海に展開する計画を公表。アジア圏で同じ海域に二隻の空母が同時に展開するのは異例だが、「朝鮮半島有事」の際は5隻を展開する作戦計画がある。ロナルド・レーガンは16日に横須賀を出港。
・22日北朝鮮が新ミサイル「北極星2」を西部・北倉から発射。自走式車両から固体燃料を使い、潜水艦発射型にも転用できるコールド・ランチャー方式。高度560kmで500km飛行し、日本海に落下。金正恩主席は実戦配備、量産化を指示。ミサイル発射は金正恩体制になってから53発。
 
[国内]
・8日衆議院予算委員会、今月実施された米艦に対する武器等防護について、「米軍の活動に影響するため」情報は公表しない。また1日に安倍首相とアメリカ・トランプ大統領が北朝鮮の動向について電話会談を行ったが、内容は「公表しないことでアメリカと合意しているため」公表しない、と政府答弁。
・9日参議院予算委員会、安倍首相は改憲について、先の9条に3項を加えて自衛隊を明記することで、9条優先の改憲方針を答弁。「自衛隊について7,8割の憲法学者違憲であると言っている状況を変えなくてはいけない」ため、とする。
・10日沖縄・嘉手納基地で米軍が日本政府に通達ないままのパラシュート訓練。パラシュート訓練は1996年のSACO合意で伊江島に集約されていた。
・13日をピークとして、windowsパソコンを狙ったサイバー攻撃(ランサムウェア型)が全世界で発生。日本国内でも2000件以上の被害。
秋田県青森県松山市が韓国への夏季中高生派遣を中止。理由は北朝鮮のミサイル危機と、韓国での研修施設である平沢市青少年文化センターの前に従軍慰安婦問題への抗議である「少女像」が設置されているため。
・16日日印原子力協定が衆議院本会議で可決。インドがNPT(核拡散防止条約)への加盟を拒否しているため、野党が反対。また原発プラントである東芝系の米ウエスティング・ハウス社の経営破綻のため、発電所の建設の計画は見直しに。
・17日福井県高浜原発4号炉が再稼働。
・中国で日本人6人がスパイ容疑で拘束されていることが、領事館からの通達で判明。山東省、海南省で各3人、中国企業とともに許可を得て、温泉開発のため地下調査を行っていたが、近くに軍事施設があったためか。6人はホテルなどで軟禁状態の「居住監視」という状態。
 
[アメリカ/中東]
・9日アメリカ国防総省は、シリアでのISからのラッカ奪還作戦において、クルド系組織人民防衛隊YPGに対して武器供与を行う方針を決定。YPGはトルコのクルド系組織と連携しているため、トルコ政府は「トルコの将来を脅かすテロ組織」であるとして、トルコ政府は武器供与に反発。
・15日シリア北部デリゾールでアメリカ主導の有志連合による空爆。市民23人以上が死亡。
・アメリカ・トランプ大統領が、ロシアのラブロフ外相との会談の際に、軍事機密を漏らしたと指摘される。イスラエルを情報源とするISに関する内容とみられる。
・19日イラク南部バスラと首都バグダッドで自動車爆弾による自爆テロ。合計で35人以上が死亡。ISが犯行声明。
・19日イランで大統領選挙、現職の保守穏健派のロハニ氏が再選。昨年米オバマ政権との核合意の受け入れにより、経済封鎖は解除されたが、経済的成果がまだ出ていないことから、保守強硬派で反米のライシ元検事総長が強い追い上げを見せていた。
・20日トランプ大統領が初の外遊を開始し、サウジアラビアに到着、サルマン国王と会談。史上最大規模の1100億ドル(12兆円)の武器売却を決定。オバマ前大統領は昨年、イエメンへの空爆問題で、サウジへの武器売却を停止措置を取っていた。
・トランプ大統領と中東諸国代表がテロ対策を訴え、会合。イランや、大統領令でアメリカに入国禁止措置が出ているシリア、ソマリアなどの国は招待されず。22日イラン新大統領のロハニ氏は記者会見で、イラン抜きで中東の安全保障、安定はありえないと不快感を表明。また、通常ミサイルは自衛のための抑止力であるため開発を続けること、シリアのアサド政権、レバノンシーア派組織ヒズボラの支援を続けることを宣言した。
・22日トランプ大統領がイスラエル訪問。エルサレムユダヤ教の聖地「嘆きの壁」とキリスト教の聖地「聖墳墓教会」を訪問。イスラム教の聖地と重なり、パレスチナとの境界問題の象徴となっている「嘆きの壁」訪問はアメリカ大統領として初。イスラエル・ネタニヤフ首相は同行せず。
 
・4日南スーダン北部リアーで国連PKOの拠点が小型武器で攻撃される。ガーナの国連部隊が反撃。
・6日ナイジェリア、2014年にボコ・ハラムによって276人の女学生が連れ去られた事件で、政府は拘留中の容疑者との交換を条件に82人を解放させる。
・7日フランス大統領選挙。マクロン前経済相が66.1%の得票率で、移民排斥などをかかげる極右の国民戦線FNのルペン党首に勝利。
・5日地中海で北アフリカからイタリアに向かう難民船が沈没し、80人以上が死亡。132人が載ったゴムボート。7日リビア沖で170人を載せた難民船が沈没。7人のみ救助された。国連難民高等弁務官UNHCRは今年地中海で死亡した難民は1300人以上と発表。
・11日ドイツで難民受け入れに寛容な政治家(ガウク前大統領、マース法相ら)の暗殺を計画したとして、ドイツ連邦軍兵士、大学生ら3人が逮捕。一人はシリア難民を偽装して難民申請を出していた。
・18日リビアの旧軍派・民兵組織「リビア国民軍」の航空基地を、暫定政府を支持する別の民兵組織「第3軍」が襲撃、141人以上が戦闘で死亡。
・22日イギリス・マンチェスター・アリーナで、米歌手アリアナ・グランデのコンサート終演直後のロビーで爆発、22人以上が死亡。自爆テロか。ISが犯行声明。