日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

今週のおもなできごと(2017.10.1-10.18)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけはアップしていきます。
 
参考:今週のおもなできごと(2017.10.1-10.18)
[衆議院選挙]
・2日自民党が選挙公約を発表。9条を改正し、自衛隊を明記すること、緊急事態条項を加えることを公約に示す。党内で意見が割れている9条2項(交戦権の放棄)を削除するかどうかは明示せず。
・4日希望の党が公約発表。9条を含めた改憲論議を進めるとして、自衛隊の存在を含め、時代にあった憲法のあり方を議論していくとしている。
・6日ノーベル平和賞を国際NGO核兵器廃絶国際キャンペーンICANが受賞。国連で採択された核兵器禁止国際条約において、各国政府への働きかけを行い、条約成立を先導した功績による。条約に反対している日本政府からは即時に公式コメントはなく、2日後に「様々な取り組み」とコメント。
・11日沖縄・東村高江で米軍の大型輸送ヘリCH53が、民家から300mの民有牧草地に緊急着陸・炎上して大破。高江には米海兵隊北部訓練場のヘリパッドが6ヶ所設置されている。CH53は2004年沖縄国際大学構内に墜落したものと同型。米軍側は「不時着」と表現し、12日同型機の96時間の飛行停止を決定。日本政府、沖縄県は期限を定めないよう求めた。18日同型機が飛行再開。
・16日北広島上空を飛行する米軍機がフレア(おとり熱源)と見られる発光物体を30分に十数回発射したことを住民が目撃。海兵隊FA18であったことを米軍が認めた。
・17日航自衛隊浜松基地の救難ヘリUH60Jが夜間訓練中に海上でレーダーから消失。墜落とみられる。
 
[米韓]
・2日横須賀基地所属の米海軍原子力空母ロナルド・レーガンが香港に寄港。中国が米軍艦船の寄港を認めたのは3年ぶり。同艦は1日はフィリピン周辺で海上自衛隊護衛艦さざなみと共同訓練を行っており、今後は韓国海軍と演習の予定。
・12日韓国国防省は新作戦遂行指針を国会に報告予定。敵基地先制攻撃システムの早期構築を盛り込んだ内容。
・16~20日日本海黄海などで米韓合同軍事演習がはじまる。横須賀に所属する原子力空母ロナルド・レーガンなど両国の艦艇40隻以上が参加するほか、ソウル空港ではF22ステルス戦闘機の展示飛行が行われた。
・18日北朝鮮は軍関係者、秘密警察に実弾の支給を開始。準戦時体制下の対応とされる。
 
[イラク・シリア]
・2日シリア・ダマスカスで警察署が自動車爆弾等で襲撃され、15~20人以上が死亡。
・先月25日イラク北部のクルド人自治政府で独立の住民投票が実施され、27日に賛成92.73%と確定、KRGのバルザニ大統領が勝利宣言。3日住民投票の正当性を認めないイラク側は、国会でクルド人議員62人の資格を一時停止。
・5日イラク政府は、同国最後のIS拠点とされる北部キルクーク州ハウイジャを制圧し、ISを重要都市すべてから一掃したと発表。キルクーク州はクルド自治政府が実効支配している。
・11日シリア・ダマスカスで市場などで3回の爆発事件。2人以上が死亡。
・15日イラク政府軍がキルクークに進軍。KRGは当初ロケット砲などで反撃し、郊外での衝突では25人以上が死亡したが、市内ではほとんど交戦せず撤退。政府軍は16日キルクーク中心部を、17日にはその他の主要都市を掌握。
・17日シリア民主軍(クルド系)がISが「首都」と称してきたラッカを解放。ラッカはシリア内戦後の2013年に反体制派が掌握、その後2014年にISが侵攻し、占領下に置かれていた。
・18日KRGは11月1日に予定していた大統領選挙・議会選挙の延期を決定。
 
[パレスチナイスラエル・アメリカ]
・3日パレスチナヨルダン川西岸地域を支配するパレスチナ自治政府のハムダラ首相がガザ地区を訪問。同地区を実効支配するハマスのハニヤ政治局長と会談。ガザの自治権限の移譲について協議した。
・12日エジプト・カイロでの交渉で、ファタハハマスの協議代表団が和解合意に署名。12月までに統一政府を実現する内容。
・12日アメリカはユネスコを18年末に脱退することを決定。11年にパレスチナが加盟したことに抗議し、分担金の拠出を停止したままだったが、ユネスコの姿勢が反イスラエルであるというトランプ大統領の主張に基づくもの。同日イスラエルは「道徳にかなっている」「ユネスコは歴史を歪曲している」と評価し、同時に脱退する準備を進めることを発表。
・17日イスラエルファタハハマスの統一政府とは和平交渉をしない方針を決定。
・18日ユネスコは「世界の記憶(旧・記憶遺産)の選定について「複数当事者間で異論がある場合は、話し合いを促し、登録を保留」するという新方針を決定。2015年中国の「南京大虐殺関連の文書と証言」が登録されたあと、日本政府が分担金の支払いを延期した経緯がある。次回の選定には日中韓の市民団体が推薦する「元日本軍従軍慰安婦の証言」が含まれている。
 
・1日スペイン東部カタルーニャ州で独立の住民投票。翌日には90.1%が独立賛成(投票率は4割程度)の結果を受け、プッチダモン州首相が勝利宣言。独立後はEUに加盟する方針を発表。スペイン中央政府は治安部隊により400の投票所を封鎖、投票箱を押収するなど、住民投票阻止の姿勢を取り、「合法的な住民投票は行われていない」とみなしている。
・3日カタルーニャ全土でゼネラル・ストライキ。デモも相次ぐ。治安部隊の妨害に抗議してのもの。
 
・1日アメリカ・ラスベガスで野外コンサートの会場に向け、近接するホテルの32階からの銃乱射。59人以上が死亡。犯人は同州に住む白人男性の単独犯で、室内には23丁の銃が持ち込まれていた。ISが犯行声明を出したが、FBIはテロ組織との関係はないと見なしている。
・5日サウジアラビアのサルマン国王が(ソ連時代も含め)初のロシア訪問。モスクワでプーチン大統領と会談し、S400地対空ミサイルの売買やロシア製兵器のサウジアラビアでの生産などを含む武器取引や、エネルギー分野での投資計画などで合意。
・11日国連人権高等弁務官事務所ミャンマー政府によるロヒンギャ迫害について調査報告書を公表。当局が住居・畑・家畜を破壊し、居住地から追い立てる、歴史・文化を根絶するため教職や宗教指導者・知識人を拘束するといった行為を行っている、としたほか、複数の目撃証言として軍服姿の男が少女を含めた住民へのレイプを行ったとも報告。
・14日ソマリアモガディシオで爆発物を積んだトラックが自爆、300人以上が死亡。ソマリアでは武装組織シャバブの活動が活発化している。
・15日オーストリアで総選挙。反移民を揚げる中道右派の国民党が30.5%、右翼自由党が26.8%の得票率。連立政権の誕生が予想される。
・16日フィリピン軍はミンダナオ島で戦闘を続けてきたアブサヤフ、マウテグループ両方のリーダーの殺害に成功したと発表。5ヶ月間の戦闘で軍発表では市民47人政府軍162人武装組織側824人が死亡。
・16~17日にかけてアフガニスタン各地で地方議会や警察の訓練所などに車爆弾と武装襲撃によるテロが頻発。60人以上が死亡。19日カンダハルで軍基地襲撃、兵士43人が死亡。19日の襲撃はタリバーンが犯行声明。