日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

今週のおもなできごと(2017.11.14~12.1)

 
おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけはアップしていきます。
 
参考:今週のおもなできごと(2017.11.14~12.1)
[国内/北朝鮮]
・23日秋田県由利本荘市北朝鮮の木造イカ漁船が漂着。保護された乗組員8人は帰国を希望。25日海が荒れ、木造船が秋田県警の保管場所から流出。
・25日新潟県佐渡市に船舶のものとみられる木片と、1人の遺体が漂着。27日秋田県男鹿市に所属不明の木造船が漂着、8人の遺体が発見される。今月7~29日にかけて、北朝鮮と思われる木造船の漂着・漂流の確認は12件。通常だと年間45~66件で、近年で最多。
 
・29日北朝鮮・平城から日本海に向けてミサイル発射。火星14の改良型のICBMと見られる。高高度のロフテッド軌道を取り、960km飛行して日本のEEZに落下。金主席は「核武力の完成」と発言。韓国・文大統領は圧力強化とともに、「アメリカが先制攻撃を念頭に置く状況を防がねばならない」と発言。
 
・8月下旬に核搭載可能な米戦略爆撃機B52が日本上空を横断していたことが判明。B52はその後日本海航空自衛隊と初の共同訓練を実施した。
・政府は導入予定のイージス・アショア(陸上配備型ミサイル迎撃システム)の配備を、陸上自衛隊の秋田・新屋演習場、萩・むつみ演習場での調整をはじめる。イージス・アショアは一基800億で2基の導入計画。1基あたりの人員は当初試算の3倍600人となる見積もり。
・22日沖ノ鳥島北西沖150kmで空母ロナルド・レーガンの艦載機・C2輸送機が墜落。3人が行方不明。
・22日長崎県雲仙市で「弾道ミサイルが不発のまま着弾した」想定での避難訓練。消防・自衛隊と、住民30人が参加。
・30日東京都のホテルで「サイバーテック東京」が初開催。毎年1月にイスラエルで行われているサイバーセキュリティのイベントの日本版で、5月に両国の官民でのイノベーション事業の展開を加速させること合意されたことを受けてのもの。日本政府からは世耕経産大臣らが参加。
 
・14日アメリカ・サンフランシスコ市議会が「日本軍による従軍慰安婦」の像の寄贈を受けることを全会一致で決定。この像は中国系米国人によって建てられたもので、寄贈後は市が維持管理する。姉妹都市である大阪市は13日姉妹都市解消の検討に入る。サンフランシスコ市は13年当時の橋下市長による「慰安婦は必要だった」発言に非難決議を出している。
・24日大阪市は「信頼関係が完全に破壊された」として姉妹都市解消を正式表明。
 
沖縄県うるま市で18日から開催予定のアートイベントに、京都の作家が出展した「落米のおそれあり」が、自治会からの反対で17日非公開となることが決定。商店のシャッターに落石注意の看板を模して、ヘリコプターや飛行機が墜落している絵画作品。オスプレイは描かれていなかった。12月1日イベント主催の市観光協会が、室内施設に作品を移して、2日から公開することを決定。イベントは3日まで。
・16日那覇地裁で女性強姦殺人を犯した米軍属の裁判がはじまる。24日裁判員無期懲役を求刑。12月1日地裁が無期懲役判決。
・米軍のオスプレイMV22が9月時点での計算で、事故率が過去最高となる。10万飛行時間あたり3.27は、米海兵隊の平均である2.72を大きく上回る。これに基づいて、防衛省は「平均を上回る安全記録」と記述された2012年版の地元向けのパンフレットの改定をはじめた。
・19日那覇市で米海兵隊員が酒気帯びで2tトラックを運転し、軽トラックに衝突。軽トラックのドライバーが死亡。海兵隊員からは基準の3倍のアルコールが検出された。20日在日米軍はすべての基地で軍人の飲酒を禁止。沖縄では外出禁止措置。3日後の22日に外出制限は緩和された。
 
・24日足立区の中国人留学生が軍事機密として「リスト規制」の対象となっている米国製の赤外線カメラを輸出。国交省の防災ヘリに搭載されていたもので、三菱重工の下請け会社に破砕処分を依頼したもの。そのうち3台が昨年2月にヤフー・オークションに55万円で出品され、留学生は1台を250万で転売。新品は一台数千万円。
・28日、14年10月に埼玉県のビルに時限装置を使って金属弾が撃ち込まれた事件で、革労協・非主流派の66歳の男を銃刀法違反で逮捕。同ビルには辺野古新基地の地質調査を請け負う会社が入っており、革労協の非公然組織が犯行声明を出していた。
 
・政府は自衛隊唯一の海外拠点であるアフリカ北西部のジブチで、基地に隣接する3ヘクタールの土地を新規に借り上げることで、現地政府と合意。中国による開発を念頭に、先に土地を確保する狙い。
・23日ジブチのゲレ大統領が中国・北京を訪問し、習主席と会談。「戦略的パートナーシップ」「一帯一路戦略」をともに推進していくことで合意。
 
[シリア・ロシア・トルコ・イラク・IS]
・17日シリア・デリゾール県で車爆弾によるテロ、20人以上が死亡。IS最後の拠点デリゾールは政府軍が奪還したが、戦闘は散発的に続いており、現場は避難民が集まっている場所だった。
・今月中旬にノルウェーで行われたNATOの机上軍事演習において、コンピューター上で「敵」としてトルコのエルドアン大統領や「建国の父」とされる故アタチュルク氏が設定されていたことが発覚。トルコは演習から軍を撤収。ノルウェー軍が発注した民間人が設定したもの。
・20日シリア・アサド大統領がロシア訪問、ソチでプーチン大統領と会談。「シリアにおけるテロとの戦いはほぼ完了状態にあり、政治プロセスに移行する」ことを確認。22日ソチでロシア、トルコ、イランの三カ国による共同の和平宣言が採択。
・21日イラク北部トゥズフルマトで市場でトラックが爆発、32人以上が死亡。イラク、クルド地域政府(KRG)、自治政府がそれぞれ帰属を主張している地域。
・24日エジプトのシナイ半島武装グループがスーフィ派のモスクを襲撃。305人以上が死亡。軍がISシナイ州の犯行と断定し、報復空爆を行う。
・27日デリゾールで空爆。市民53人以上が死亡。現地ではロシアによる空爆とされているが、ロシア側は否定。アサド政権軍が奪還したデリゾールでは、郊外などにISの支配地域が残っている。
・29日トルコがイラク北部への越境空爆。クルド系組織PKK80人を殺害したと発表。
 
・15日ジンバブエの首都ハラルで軍部がクーデター。ムガベ大統領を拘束、放送局を占拠。16日から大統領と協議に入る。
・17日ムガベ大統領が大学の卒業式に来賓として姿をみせる。与党は解任要求の検討を開始。18日大統領の退陣を求める数万人規模のデモ。
・21日議会がムガベ大統領を弾劾、辞任を要求。同日辞任。国外に避難していた前副大統領のムナンガグワ氏が22日に帰国、24日に大統領に就任。
 
・16日アメリカの18年度の国防予算が7000億ドル(78兆8千億円)で決定。国外作戦経費(海外での軍事行動の経費)が10億ドルアップするなど、トランプ大統領の要求よりもさらに高額となった。
・20日トランプ大統領北朝鮮テロ支援国家に再指定。2008年に解除されて以来9年ぶり。2月にマレーシアで起きた金正男氏殺害にVXが使われたことを「テロ行為」と判断して。21日安倍首相は支持を表明。
・17日アメリカはパレスチナのワシントン代表部(大使館の役割)の閉鎖警告。90日以内にイスラエルと「直接的で意味のある話し合い」を行えば、閉鎖を撤回するとしている。パレスチナは反発。
・21日エジプト・カイロでパレスチナファタハハマスなど各組織が10月に成立した和解合意につき、具体案を協議。ハマスは軍事部門の解体案に抵抗、存続を主張。
 
・21日ナイジェリア北東部・アダマワ、モスクでの自爆テロ。50人以上が死亡。
・27日ドイツ西部アルテナ市で難民受け入れに積極的な市長が男に切りつけられる。男は犯行時に難民政策を批難。
 
・17日スペインからの独立を要求してスペイン政府から反逆罪で告発されている、カタルーニャのプッチダモン首相と幹部ら5人が、逃亡先のベルギーで裁判所に出頭。
 
・16日国連総会でミャンマー政府に対し、ロヒンギャに対する掃討作戦をやめ、調査団の無制限の受け入れを求める要望が採択される。193ヶ国中135ヶ国が賛成。ミャンマー、ロシア、中国は反対。日本は棄権した。
・27日バチカン・フランシスコ法王がミャンマー到着、28日スーチー国家顧問と会談。スーチー氏はみずからロヒンギャの話題を持ち出し、理解を求めた。29日法王がミャンマーカトリックに向けてミサ。非暴力を呼びかけたが、要請にしたがって「ロヒンギャ」の言葉は使わなかった。ミャンマー中央ではロヒンギャは国民ではないと見なされ、迫害の事実は認められていない。