日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

今週のおもな出来事(2019.5.31-6.15)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけはアップしていきます。
 
参考:今週のおもな出来事(2019.5.31-6.15)
[イラン/日本/アメリカ]
・12日アメリ財務省がイランに追加制裁。イランの対外工作・情報活動部隊「コッズ部隊」に関連するイラク拠点企業と関係者をイラク武装組織に武器密売をしたとして、制裁対象に指定。
・12日安倍首相がイラン訪問。ロハニ大統領と会談。13日最高指導者ハメネイ師と会談。イラン側からは「米国との戦争を望んでいない。だが、攻撃を受ければ断固たる措置をとる」「核合意を遵守し、新たな核開発はしない」「地域の緊張は米国の経済制裁が理由」と会見。これはアメリカが核合意を離脱して以降、一貫した姿勢であり、特に変化はない。EUのメディアなどからは「取引仲介の可能性はゼロ」「失敗」と指摘。
・13日ホルムズ海峡付近のオマーン湾で、日本の海運会社「国華産業」のタンカーが2度に渡り砲弾を受ける。10日サウジアラビアを出港したもの。フィリピン国籍の乗組員21人にけがはなく避難した。
・13日アメリカ・ポンペオ国務長官は「イランに攻撃の責任がある」「この地域に他に実行できる勢力はない」と発言。イランは「メリットがない」「証拠もなしに米国はイランを批判している」と反論。
・14日キルギスの首都ビシケクで行われた上海協力機構会議でイラン・ロハニ大統領と中国・習主席が会談。ロハニ氏は「アメリカの核合意離脱に断固反対する」とした。会議の共同声明では「イラン核合意維持」「平和安全保障の国連中心主義」「内政干渉には断固反対する」ことが盛り込まれる。
・14日岩屋防衛相はタンカー攻撃は2014年に閣議決定された自衛権行使の3要件のうちの「存立危機事態」にはあたらないと会見。
 
[日本]
・4日・4月9日に墜落した三沢基地所属の航空自衛隊F35A戦闘機について、防衛省は集中捜索の打ち切りを決定。停止していた12機の飛行訓練も再開する。後日・遺体の一部発見。
・9日アメリカの軍事企業ユナイテッド・テクノロジーズレイセオン経営統合を発表。新社名は「レイセオン・テクノロジーズ」となり、740億ドル(8兆円)規模の資本はボーイング社に次いで2位に。レイセオンはF35搭載のAIM120中距離対空ミサイルを日本に売却することが決定している。
・12日米オンライン軍事新聞ディフェンス・ニュースが「F35には13のもっとも重大な欠陥がある」と報道。海兵隊が使用するF35Bは超音速飛行の時間制限があり、制限を超えると機体の損傷やステルス性の消失につながるとしている。また、気温32度以上で垂直離着陸が困難になるおそれがある。また外国に売却した場合、運用データが自動的にアメリカに送られ、解除することができないと指摘。
 
・4日防衛省がイージス・アショアの配備先候補として「秋田が最適」とした報告書が、山までの角度の計算をあやまり、山を高く見積もっていると地元紙・秋田魁新報が指摘。防衛相が陳謝し、実測せずにグーグル・アースを使用して計算したことを認める。
・11日沖縄・辺野古新基地の新護岸K8からの土砂陸揚げがはじまる。
・改正ドローン法が施行。飛行禁止区域に自衛隊在日米軍の「防衛関係施設」の敷地上空と周囲300mが追加される。具体的な対象は防衛相が指定。また、警察官が近くにいない場合は、基地や駐屯地の外でも自衛官が取り締まることができるようになる。
・14日海上自衛隊護衛艦いずもとむらさめがベトナムカムラン湾に寄稿。10~12日は南シナ海米原子力空母ロナルド・レーガンと共同訓練を行った。
 
[シャングリラ・ダイアローグ]
・5月31日シンガポールでアジア安全保障会議・シャングリラ・ダイアローグ開催。
・31日米中国防相が昨年11月以来となる30分程度の会談。
・6月1日北朝鮮核・ミサイル問題について日韓のパネル。岩屋防衛相と韓国国防相がそれぞれ演説。「日韓の緊密な連携」の重要性は一致したが、先月のミサイル発射について日本の「安保理決議違反」に対して、韓国は「弾道ミサイルかどうかは分析中」と態度が異なった。
・1日アメリカ・シャナハン国防長官がインド・太平洋戦略について「中国は競争国ではあるが、紛争を意味するものではない」と昨年より抑制的に評価。
・3日ソウルで韓国国防相とシャナハン氏が会談。例年の大規模合同軍事演習は北朝鮮の非核化に向け、今年下半期も中止。
 
・3日スーダンで連続している政府の汚職に対する抗議デモに治安部隊が発砲。100人以上が死亡か。9日デモ組織は「軍への不服従」のストライキを呼びかけ、首都ハルツームなどでゼネストがはじまる。スーダンは4月11日に軍がクーデターを起こし、バシル大統領は辞任。現在は軍事評議会による暫定政権。
・7日国連総会で安保理(15ヶ国)の非常任理事国が選出される。ニジェールチュニジアベトナムセントビンセント・グレナディーン(カリブ海)、エストニア。来年から2年の任期。
・9日香港政府が逃亡犯を中国に引き渡す法律を提出したことに抗議するデモが巨大化。主催者発表で103万人。10~12日香港立法会は審議中止、11~12日香港政府本部が閉鎖。15日行政長官が「説明不足だった」として法審議を先送り。
・6日ロシア・政府の汚職報道をしていたネットメディア「メドゥーザ」の記者が麻薬所持で拘束される。大手メディアも含め「口封じだ」と抗議、11日に訴追は断念された。12日にモスクワで大規模なデモ、取材していた記者を含む200人以上が拘束される。