今週のおもな出来事(19.12.27-20.1.15)
・防衛省は、2019年10月23~25日にかけてペルシャ湾で行われたアメリカ主催の国際海上訓練で海上自衛隊の掃海母艦ぶんごと掃海艇たかしまがイラン革命防衛隊の船舶に追尾されたと公表。所属・目的の問い合わせに対して回答したところ、離れていった。
・1月3日アメリカ政府はバグダッドでイラン・革命防衛隊のソレイマニ司令官をドローン攻撃で殺害したと発表。また、シーア派組織のムハンディス副司令官も同時に殺害。イランは「越えてはならない一線を越えた」「近い将来断固とした返答をする」と発言。イラクは「主権の侵害であり、イラクでの破壊的な戦争に火をつける」と批難。米国内では共和党はトランプ大統領に「大胆な行動を評価する」などの感謝を述べる。民主党議員からは「米兵・外交官など人々の生命を危険にさらすことは許されない」「逆効果」と強い批判。ソレイマニ司令官は97年に革命防衛隊の精鋭部隊であるコッズ部隊の司令官に就任、イラク・シリアなどでIS掃討作戦の前線に立ち、英雄視されていた。
・4日バグダッド北部の米空軍基地付近にロケット弾が着弾。
・5日イランは核合意を破り無制限のウラン濃縮を宣言するが、IAEAとの協力は続けるとしている。
・8日イラン・テヘランのイマーム・ホメイニ空港を離陸したキエフ行きウクライナ航空が墜落、乗客180人が死亡。イランは当初事故を主張していたが、11日「人的ミス」による撃墜を認める。イランの軍拠点の方に向かったためとしている。
・8日イランはイラク中西部の米軍が駐留するアサド空軍基地に対し、地対地ミサイル数十発で砲撃、死傷者はなし。
・11~15日安倍首相がサウジ・UAE・オマーンを歴訪。「地域の緊張緩和と情勢の安定化に重要な役割」を持つ国々として、意見交換を行う。15日、自衛隊派遣の補給港としてUAEフジャイラ港、オマーン・サラーラ港が内定。
・11日夜からイラン各地で反政府デモ。最高指導者であるハメネイ師への批判に及ぶ。
・14日イギリス・フランス・ドイツの三カ国はイランの核開発再開に対して国連の経済制裁を復活させる手続きに入る。合同委員会で審議して解決できない場合、最短65日での制裁が復活される。
・1月1日安倍首相は年頭所感で改憲への意欲を示す。14年以来2回目。