日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

おもなできごと2021.12月

[国内]
・11月30日厚生労働省は広島原爆投下での「黒い雨」被爆者への手帳交付の審査基準を検討する会合を開く。審査の厳格化が予想される。
・30日立憲民主党代表選挙。泉健太新代表は共産党との閣外協力の見直しを示唆。
・30日米軍三沢基地所属のF16が燃料タンク二つを投棄して緊急着陸。ひとつは役所近くの道路で見つかる。不明のもうひとつは12月2日に山中で発見。同様の事故は2018年にも起きている。
・1日横田基地所属のオスプレイ海上自衛隊館山航空基地に「予防着陸」。6月、9月に続き、今年3回目。
・3日自民党の「日本の尊厳と国益を守る会」は政府に対し、北京五輪の外交ボイコットを求める。
・6日臨時国会で岸田首相が所信表明。1年以内に防衛大綱、中期防衛力整備計画を策定し、敵基地攻撃能力保有を検討する。改憲については「広く国民の議論を喚起する」とした。
・7日沖縄防衛局は、辺野古新基地の埋立設計変更について11月に県が不承認としたことを、国交省に不服審査請求。不服審査は二回目。
・9日沖縄・北大東村議会が政府に自衛隊配備を求める要請。現在は無人島が米軍の射爆場になっている。
・16日連合は衆議院選挙の総括として「選挙区調整は立憲と国民民主で」と指摘。
・16日衆院憲法審査会。国民と維新が「積極的に」と提言。立憲は「CM規制を進めないかぎり改憲は具体的ではない」としたが、他4党が「CM規制審議とは別に原案審議の発議は可能」とした。
・17日防衛省は中国空母「遼寧」など4隻が沖縄本島宮古島の間の公海を南下して通過し、ヘリ・戦闘機の発着があったと発表。18日に戦闘機の確認は誤りだったと訂正。
・18日沖縄県はキャンプ・ハンセン勤務の米軍属の男女二人が新型コロナウイルス・オミクロン株に感染したと発表。基地内では59人が感染。22日林外相が米軍の対策不備を公表。米出国時と到着直後の検査を行っていなかった。日米地位協定により米軍は検疫について国内法が適用されない。
・21日東京都武蔵野市の3ヵ月以上居住する外国人に投票権を付与する住民投票条例改正案が議会で否決。
・21日米軍の駐留経費が22年以降・年平均2110億円で日米合意。岸防衛相は「思いやり予算は造語であり、これからは同盟強靭化予算とする」とした。
・22日政府は来年度の沖縄振興予算を330億円減の2680億円とする見通し。
・24日防衛省は、三菱電機が2019年に受けたサイバー攻撃によって被害のあった防衛関連情報は20000件であり、そのうち59件が安全保障に影響すると発表した。
・24日防衛省馬毛島への訓練基地設置の予算が3000億円であることを現地に報告。
・24日2022年度の当初予算案107兆円が閣議決定。防衛費(デジタル庁含む)は5兆4005億円で前年から583億円増。加えて補正予算による22年度増加が7738億円。
 
[東アジア]
・11月29日アメリカは「地球規模の米軍態勢見直し/グローバル・ポスチャー・レビュー」を公表。インド太平洋を「優先地域」として対中シフトに移行。12月15日上院で2022年度国防予算可決。5%増の7777億ドル(88兆円)。対中国に71億ドル。
・2日韓国・ソウルで米韓国防相の定例安保協議。半島有事想定の作戦を、弾道ミサイルに対応できるように見直した。
・2日中国・天津で中韓外交部門トップが会議。南北終戦宣言を中国は支持することを確認。
・9~10日アメリカ主導のオンライン「民主主義サミット」開催。111ヶ国が参加。中国、ロシア、トルコ、ハンガリーは招待されず。パキスタンは辞退。
・9日ニカラグアが台湾と断交。10日に中国と国交。
・19日香港立法会議員選挙投開票。90議席中89議席親中派が占めた。投票率は30.2%。
・29日韓国が非公開での空軍・海軍合同の竹島防衛訓練を行ったと報道発表。
 
・11月29日オーストリア・ウイーンで6月以来米・イラン核協議が再開。
・30日ラトビア・リガでNATO外相会議。ウクライナ周辺にロシア軍が10万人から17万人に増強していることについて「侵攻すれば高い代償を払う」と警告。
・12月5日フランス・パリの極右政党「再征服」が立ち上げ集会。ゼムール党首が大統領選挙への出馬表明。反対デモが起き、集会に潜入した人権団体メンバーに支持者が暴行するなどの混乱。
・6日ロシアのプーチン大統領がインド訪問。モディ首相と会談。2010年に軍事技術協定を結んでおり、対QUADでの協力を確認。
・7日米ロ首脳会談がオンラインで行われる。プーチン大統領ウクライナへの侵攻意図を否定。8日バイデン大統領は「派兵は検討しない」と発言。
・9日アメリカはイラクでの戦闘任務の完了を宣言。2500人の駐留は継続し、助言・支援活動に移行する。
・14日ミャンマー国軍はNLDの元国会議員ら30人を一斉に逮捕。
・15日カレン州で国民戦線の一角である民族派武装組織KNUと戦闘。2500人がタイに避難。
・19日チリ大統領選挙投開票。左派のボリッチ下院議員が55.9%の得票率で当選し、ピノチェト軍政を評価する極右候補を破る。ボリッチ氏はベネズエラニカラグアキューバ、中国など海外社会主義政権の独裁・非民主性をも批難し「人権の二重基準」を否定している。
・27日アメリカ・イランの核協議がウイーンで再開。今年1月3日以来。
・28日にロシア最高裁、29日にモスクワ市裁があいついで、スターリン時代の粛清された人々の名誉回復を行うNGO「メモリアル」に解散命令。