日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

今週のおもなできごと(11.11-11.25)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけは定期的にアップしていきます(1~2週間に一回程度)。
 
参考:今週のおもなできごと(11.11-11.25)
[国内/外交]
・11日インドのモディ首相が来日。日印原子力協定に調印し、日本のインドへの原発輸出が現実化。インドはNPT核拡散条約に非加盟の核保有国。核実験を行った場合には協力停止することは、拘束力の弱い関連文書のみに記載された。
・16日に参議院、17日に衆議院憲法審査会がはじまる。政権内では17年に具体的な改憲項目を決め、18年に原案をとりまとめるというスケジュール。
・17日安倍首相が訪米し、トランプ次期大統領と会談。個人的な会見であるとして、内容は公表せず。
・19日ペルー・リマで行われているAPECの会場で、安倍総理とロシアのプーチン大統領が会談。プーチン氏は北方四島に関して、ロシアが領有権を保持したままの「共同経済活動」を提案。安倍総理は返還を含めた「日露平和条約」をめざしていたが「難しい」と発言。
・22日ロシアのインタファックス通信は軍の発表として、国後。択捉島に地対艦ミサイルの配備を完了したと報道。
・23日日韓GSOMIA(軍事情報包括保護協定)が両国での署名により発効。双方の秘密情報の交換の枠組みを定める協定。朝鮮半島有事の際、自衛隊が後方支援や邦人輸送を行う場合に、韓国側の情報を共有することができる。北朝鮮SLBM(潜水艦発射型ミサイル)防衛の情報が共有できるなどの運用が想定される。朴大統領への追求が続く中、韓国野党は反対を表明している。
 
・15日政府は今月から交替で派遣される、陸上自衛隊南スーダンPKO部隊に、安保法制に基づく新任務「駆けつけ警護」の付与を閣議決定。首都ジュバ周辺に限定し、他国軍人を警護することは「想定せず」とされる。稲田防衛相は「銃撃戦のような苛烈な現場は想定しない」とし、安倍総理
「活動が困難な場合は撤収を躊躇することはない」とした。
・20日青森空港から、南スーダンPKOに新任務駆けつけ警護を付与された、陸上自衛隊交替部隊の先発隊130人が出発。
・20日ソマリア沖での海賊対策の海上自衛隊の交替部隊が出発。これまで2隻が参加していたが、今回は護衛艦きりさめ一隻に縮小。ソマリア沖の海賊は15年は0件、16年上半期は1件と大幅に減少している。
 
・11日国連のディエン事務総長特別顧問は5日間南スーダンを視察、「ジェノサイド(民族虐殺)になる危険性がある」と指摘。
 
[シリア/トルコ]
・15日シリアのイドリブ・ホムスなどでアサド政権軍、ロシア軍による大規模な空爆。地中海はに展開するロシアの空母も攻撃参加。アレッポでも空爆再開。14日にロシアのプーチン大統領はアメリカ・トランプ次期大統領と電話会談を行い、「国際的テロ素岸が共通の敵である」ことを確認。シリアについても意見交換を行ったとされる。
・15日からシリア・アレッポで連日の空爆が続く。小児科の医療施設が爆撃され、患者の子どもやスタッフら35人以上が死亡。たる爆弾や燃料気化爆弾といった殺傷力の強い兵器が使用されたとの報告もある。
・24日シリア北部でトルコ軍に対し、シリア・アサド政権軍が空爆を行い、3人が死亡。シリア政府はトルコの越境しての軍事作戦を認めていない。
・24日EU本会議でトルコのEU加盟に関する交渉を一時停止することが可決。トルコは2005年からEU加盟交渉を行っており、難民流入抑制策を実施することとひきかえに交渉は加速していた。7月のクーデター以来の国内での人権侵害や報道の自由への懸念から停止措置となった。
 
[インド/パキスタン]
・12日パキスタン南西部バルチスタンのシーア派聖廟で爆発。61人以上が死亡。
・23日インド・パキスタンカシミール地方の停戦ラインで、越境砲撃戦。22日にインド兵3名が国境で殺害されているのが発見されたことによる。
 
・20日ミャンマー北東部の中国国境付近でカチン独立機構など、停戦合意に参加していない少数民族武装組織が政府軍の駐屯地を攻撃。民間人を含む8人以上が死亡。その他、橋などの10ヶ所以上を攻撃した。
・21日アフガニスタン・カブールでシーア派のモスクで自爆テロ。28人以上が死亡。
・24日イラクバグダッド近郊のヒラで給油所での爆破テロ。同地はシーア派の聖地カルバラに近く、巡礼者ら80人以上が死亡。ISが犯行声明。
 
・アメリカ・トランプ次期大統領の政権スタッフの人事が進む。国家安全保障担当にマイケル・フリン氏、嫌イスラムの発言で問題になった人物。国防長官はマティス元中央軍司令官。イラク戦争で「狂犬」と呼ばれ、オバマ政権が行ったイラン核合意に強固に反対している。大統領副補佐官(安全保障担当)にマクファーランド氏、レーガン政権で同ポジションの保守強硬派。対イスラム過激派の戦争に必ず勝利する、と断言している。
・25日キューバフィデル・カストロ前議長が死去。90歳。キューバ革命以降社会主義政権を維持し、中南米やアフリカの社会主義国の連携を強めていた。アメリカ・トランプ次期大統領は「残忍な独裁者が死去した」と声明。オバマ大統領が行った国交正常化に対して否定的であり、再交渉を公言している。