日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

2016.9.19改訂版アンケート/国会前

2016.9.19(月)14:30~16:00
国会正門前「戦争法廃止・総がかり行動」付近にてアンケート実施
今回は白地図を提示して「自衛隊武力行使について、どのようなイメージか聞かせてください」という形式に変更。雨のためもあり、2名のみの回答。
質問方法を変えたせいもあるかもしれないが、1年前は同様の行動においては、かなり大勢の方がアンケートに関心を持ってくださったのだが(雨でも)、今回は多くの方が、目をそらさんばかりの無関心。安保法成立前と後の回答の変化を知りたかったのだが、思わぬところに変化が出てしまった。
 
回答内容(2名):
「(他国への武力行使、戦争という定義については保留したい、としたうえで)南スーダンでは民間人誤射が起こりえると思う。この場合、武力行使に当たるのではなく、現状では撃った自衛隊員が日本の刑法で裁かれるのではないか。そのために改憲が必要であるという議論もある。
また、自衛隊の装備が、これまではバーチャルな、実戦に対応しない装備内容だったということが、過去には雑誌「軍事研究」などに書かれていた。アメリカの在庫がだぶついたものを買わされたというような。それが最近では北朝鮮に高速で往復できるような航空機といったリアリティのある装備が導入されている、と、FBで見たおぼえがある」
 
南スーダンでは武器の使用が突発的に起きる。(基地周辺に)踏み込まれて応戦し、気づいたら市民も巻き込むような事態が発生する可能性がある。戦争というのはそういうところからおきる、やろうやろうと思ってやるものではない」
 
ご協力くださった方、雨の中ほんとうにありがとうございます。
1年前には、このような安保法制反対行動での取材において、ほとんどの回答が中東方面であり(街頭では中国も多い)、南スーダン北朝鮮に言及される例はほとんどなかったことを付記しておきます。
 
 
参考:今週のおもなできごと(9.1-14)
[国内/外交]
・1日サウジアラビアムハンマド・ビン・サルマン副皇太子が国賓として来日、天皇、安倍首相と会談・晩餐会。2日稲田防衛相と会談。
・サウジは昨年から多国籍軍を組織した空爆で、イエメンの内戦に介入を続けている。空爆ではクラスター爆弾も使用され、最近でも、8月13日には北部サアダ州における空爆によって子ども10人が死亡。8月15日には、北西部ハッジャ州、国境なき医師団(MSF)が運営する病院を空爆11人以上が死亡。国連人権高等弁務官は、2015年3月から今月までの民間人死者3799人のうち、6割がサウジ連合軍の空爆による、と指摘。
・2日ウラジオストックで安倍首相がプーチン大統領と会談。北方領土問題を含む平和条約締結を促進することで合意。プーチン大統領は12月に来日し、山口県で首脳会談を予定。両首脳はその後G20に参加。
・9月に入って連日中国の公船が4隻づつ尖閣諸島日本海域を航行。G20後の日中会談では偶発的事態を避けるための「海空連絡メカニズム」の早期運用が協議されたが、時期は未定。尖閣諸島のガス田の共同開発についての交渉も再開することを確認。
 
[国内/沖縄]
・1日日米政府は普天間基地オスプレイMV22の訓練の沖縄県外に移設促進するため日本側が費用負担することで合意。12日からグアムなどで行う米軍の単独の訓練には普天間から16機のオスプレイが参加、燃料費など7億円を日本が負担する。
・13日沖縄・高江でのオスプレイ運用ヘリパッド工事に対し、住民らが座り込みで道路封鎖を行っているため、防衛省陸自のヘリを使って上空から2機の工事車両を搬入。こうした目的での自衛隊使用は異例。
 
[北朝鮮/米韓]
北朝鮮から軍事支援を受けてきたアンゴラが、国連安保理の要請を受けて北朝鮮との取引を停止。シンガポールはビザの受理を中断。マルタは北朝鮮の労働力受け入れを停止している。
・4~5日中国・杭州G20。韓国は、対北朝鮮での、米国のミサイル防衛システムTHAADの配備の必要性を韓国が主張し、理解を求めるが、中国はまったく応じず。
・5日北朝鮮が西岸の黄海北道から中距離弾道ミサイル・ノドン3発を発射。日本の排他的経済水域奥尻沖に落下。発射を金正恩主席が視察したとの報道も流れた。
・9日北朝鮮建国68周年。豊渓里で06年から数えて通算5回目の核実験。北朝鮮核兵器研究所は「ミサイル搭載の性能と威力の最終確認ができた」としている。ラオスで開催中の拡大ASEANにおいて韓国・朴大統領は「過去とは異なる厳しい安保状況」であるとし「狂的な無謀さ」と表現した。中国外務省は「地域の平和と安定が著しく損なわれている」としたものの、具体策については言及せず。
北朝鮮は8月29日から9月2日にかけての台風10号の被害で、12日時点で死者138人確認、行方不明4000人、40万人が救助待ちといわれている。
・12、13日韓国・ソウルで米韓統合国防会議。韓国側がアメリカの「核の傘」の確実な保障を求め、同盟国への攻撃に対して、自国と同等に各能力も含めた反撃を行う「拡大抑止」の公約を求めた。
・13日アメリカ太平洋軍が核搭載可能な戦略爆撃機B1Bを韓国に派遣。グアムから烏山空軍基地付近を飛行した。北朝鮮の核開発に対する牽制と、韓国国内での独自核保有論に対する押さえ込みか。
 
[シリア/トルコ]
G20において、シリアのクルド人組織PYDに対して越境空爆を続けているトルコのエルドアン大統領はアメリカに対し、「ISもPYDもテロ組織と見なし、攻撃を続ける」と主張。PYDがISから奪還したシリア西部マンビジュを撤退していないことに不服。7月のクーデターの主導者であるとしているアメリカに亡命中のギュレン師の引渡しを要求。
G20米ロ会談ではシリア停戦の合意できず。
・5日シリア・ダマスカスやホムスなどの4ヶ所で爆発、48人以上が死亡。
・6日シリア・アレッポでヘリから塩素ガス弾が投下され、120人以上が負傷。同地域でヘリ攻撃能力を持つのは政権軍だけ。アサド政権については2014,15年にも化学兵器を使用したと国連の調査で結論づけられている。アサド政権は否定している。
・12日から米ロはシリア全域での停戦に合意。10日イドリブ、アレッポで市場などに対する空爆、90人以上が死亡。12日にもアレッポ空爆
 
・2日フィリピン・ミンダナオ島ダバオで爆発、14人以上が死亡。ISに忠誠を誓う過激派アブサヤフが犯行声明。ダバオはドゥテルテ大統領の故郷。検問や外出に門限を設け、大統領が軍の指揮を取る「無法状態」を宣言。
い声明。
・6日ラオスASEAN関連首脳会議。オバマ大統領はアメリカ大統領として初のラオス訪問。ブンニャン主席と会談し、ベトナム戦争時のアメリカの空爆による不発弾処理を約束。空爆については謝罪せず。
オバマ大統領は政策として検討していた核の先制不使用を、議会や関係国(日本を含む)などの強い反対のもと取りやめ。
・12日南シナ海広東省沖で中国とロシアが合同軍事演習「海上連合2016」を開始。対潜水艦訓練、上陸訓練などを行う予定。同海域での演習は初めて。
・12日フィリピン・ドゥテルテ大統領は演説でミンダナオ島に駐留している米軍に対し「アブサヤフなどテロの標的となり、事態を悪化させる」「一緒にいるかぎり平和は訪れないので、出て行かなくてはならない」と言及。米軍との海洋パトロールにも不参加を決定。
・14日アメリカとイスラエル両政府は、2018年からの3年間でアメリカが380億ドルの軍事支援を行うことで同意。支援費用はアメリカからの武器調達に当てること、50億ドルはミサイル防衛に使うことなどが決まった。

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけは定期的にアップしていきます(1~2週間に一回程度)。
次回取材は9月19日(月・祝)15:30~17:00国会正門前「戦争法廃止! 総がかり行動」周辺で実施の予定です。安保法成立から丸一年、日本の武力行使の可能性について、市民の意識の変化を知りたいと思います。
 
参考:今週のおもなできごと(8.12-31)
[トルコ]
・15日トルコ南部ディヤルバクルで警察施設に車両が突っ込んで爆発。当局はクルド系組織PKKの犯行と発表。
・17~18日トルコ東部の警察・軍の施設で連続爆発。11人が死亡。軍はPKKの犯行と発表。
・7月のクーデター未遂から一ヶ月、緊急事態法にもとづき、4万人が拘束、2万人が逮捕、8万人の公務員が解任・停職、4262の会社・組織が閉鎖されている。
・20日南部ガジアンテップのクルド人地区の市街地で爆発。通りには結婚式の人が集っており、54人以上が死亡。12~14歳くらいの子どもが身につけた爆発物が爆発したとされる。ISの犯行と推定。
・26日トルコ南東部のジズレで警察の検問所にトラックが突っ込んで自爆。警官11人が死亡。PKKが犯行声明。
 
[トルコ/シリア]
・12日シリア民主軍(クルド系反政府組織を中心とした部隊)がシリア北部マンビジュのIS拠点を制圧。
・22日トルコ軍がマンビジュを越境砲撃。
・25日クルド人勢力を中心とした部隊がマンビジュから撤退を開始。トルコの意向を受けた米政府の要請によるもの。
・25日トルコ軍がシリアのジャラーブルスに越境して侵攻。特殊部隊と装甲車を投入し、米軍が空爆で支援した。クルド系を除いた武装勢力自由シリア軍」が追随しており、トルコ・アメリカの意向は、ISから奪回した同地域を自由シリア軍の勢力圏にすることとみられる。
・28日トルコ軍がシリアに越境空爆。シリアのクルド系武装勢力であり、トルコPKKと兄弟組織であるPYDの勢力圏。トルコは戦闘員25人を殺害したと発表しているが、現地NPOは民間人40人以上が死亡と発表。
 
[シリア]
・16日ロシア空軍がイランから出撃し、シリアのISとヌスラ戦線の拠点3ヶ所を空爆。イランが外国軍に基地使用を認めるのは異例。
・16日シリア、イドリブ県のトルコ国境付近で反体制派の戦闘員を乗せたバスの車内で自爆。32人が死亡。ISが犯行声明。
・22日イランの要請によりロシア軍機がイランから撤退。基地使用に関してイラン側が不満。
 
・16日中国が量子暗号通信実験衛星「墨子号」の発射に成功。世界初。
・17日北朝鮮の駐英国公使が夫人と子どもをともない韓国に亡命。脱北者としては過去最高位。韓国統一省の報道に
よる。
・21日尖閣諸島に中国の公船4隻が侵入。
・23日北朝鮮板門店に地雷を設置。軍事境界線上にかかる「帰らざる橋」と呼ばれる橋の周辺で、平時には国境観光の民間人も訪れていた。在韓国連軍が発表。
・24日東京で日中韓外相会談。尖閣問題、日韓が対北朝鮮のため進めるミサイル防衛システム・THAAD配備については平行線。
・24日北朝鮮日本海海上から潜水艦発射弾道ミサイルSLBMを一発発射。500km飛翔。
・24日韓国与党のセヌリ党は議員声明として、原潜の導入を提議。
 
[国内]
・19日政府は、今後予定される普天間基地の格納庫や隊舎などの大規模補修費用を日本が全額負担することで合意。数百億円規模の予定。
・24日政府は、11月に交替する南スーダンPKO派遣の陸上自衛隊から、駆けつけ警護の訓練を行うことを正式決定。
・27日からアフリカ開発会議TICAD6がケニア・ナイロビで開催。安倍首相が参加し、日本政府はアフリカに3年間で3兆円規模の投資をすることを約束。また、日本企業がエネルギーやテロ対策をはじめとした分野で73件の受注の覚書を締結した。
・31日2017年度の予算の概算要求が出揃う。防衛省は過去最大の5兆685億円。イージス艦搭載ミサイルやPAC3の改修など。海上保安庁尖閣諸島警備のための予算を増額。
 
[国外]
・24日アフガニスタン・カブールでアメリカの支援による私立大学に武装グループが乱入し、銃乱射。16人以上が死亡。
・25日コロンビアで内戦を続けてきた政府と左翼ゲリラFARCが和平に最終合意。政府は軍に攻撃停止命令。10月2日に予定される国民投票で、和平合意内容についての是非を問う。
・29日イエメン南部で自爆テロ。ISが犯行声明。
 

今週のおもなできごと(7.27-8.15)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけは定期的にアップしていきます(1~2週間に一回程度)。
 
参考:今週のおもなできごと(7.27-8.15)
[国内]
・8月3日:内閣改造、第三次安倍内閣が発足。防衛相には首相と考えが近いとされる稲田朋美氏が就任。9条改憲を持論とし、これまでも終戦の日靖国神社に参拝している。
・15日太平洋戦争終戦の日。政府主催の戦没者追悼式で安倍首相は「戦争の惨禍を決して繰り返さない」と演説。昨年同様、加害への言及はなく、反省の語も使われなかった。
・13日から16日稲田防衛相がアフリカ東部のジブチ自衛隊駐屯地視察。15日終戦の日靖国神社参拝は見送ることとなった。
ジブチは隣国ソマリアの海賊対策で自衛隊海上保安庁が駐留しているが、海賊は激減しており、昨年度は0件だった。現在はアメリカが主導する「対テロ」を目的としたアフリカ諸国連合と、日韓などの共同作戦が計画されており、日本初の海外の常設拠点が作られている。
 
・7月29日警察庁が2016年度の白書を発表。「テロの日本への脅威はまさに現実のものとなっている」として、ISが日本や日本人を標的として名指ししていること、シリア、チュニジアで日本人が犠牲となったことに触れている。
・8月3日北朝鮮が西岸から中距離ミサイルノドンと思われる飛翔体2発を発射。一発が秋田沖250kmの日本の排他的経済水域EEZに落下。
・6日尖閣諸島の日本領海に中国公船が計13隻相次いで侵入。最大3時間で退去。
 
・12日国連安保理南スーダンへの4000人規模の「地域防護部隊」の増派を決定。強い権限を持ち、南スーダン政府を含めた相手に対して必要と見なされる場合は武力行使を行うことができる。南スーダン政府は反対。南スーダンへの駐留はこれで17000人規模となり、日本からも400人の自衛隊部隊が行っており、11月に交替する部隊には安保法制によって新規に追加された「駆けつけ警護」の訓練を行うことが決まった。
南スーダンでの7月8~11日にかけての内戦の再燃時、ナイロビに退避するため移動中のJICAの車に着弾していたことが判明。
 
[日米]
・8月15日アメリカ大統領候補のトランプ氏による「日韓が核を保有すべき」の発言に対し、バイデン副大統領が「核保有国になりえない日本の憲法は我々が書いたことを知らないのか」と発言。
・15日アメリカ・オバマ大統領により「核の先制不使用」が政策検討されていることに対し、安倍首相がハリス米太平洋司令官に「北朝鮮に対する抑止力が弱体化する」として反対を表明。ワシントンポストが報道。首相はのちに否定。
 
[海外]
・7月27日シリア北東部カミシュリのクルド人居住区で爆発。44人以上が死亡。アサド軍などによる空爆に対する報復であるとして、ISが犯行声明。
・7月28日シリアの反政府組織ヌスラ戦線がアルカイダからの離脱を表明。アルカイダもそれを認める。ヌスラ戦線は10000人規模の組織とみられ、アサド政権軍、ISと戦っているが、他の反体制組織との共闘を進めるため、外国組織との関係を一度遮断したとみられる。
・1日アメリカはリビアでのIS拠点を空爆リビアの統一政府からの要望があったとしている。
・1日シリア上空でロシアのMi8輸送ヘリが撃墜される。
 
・6日ベルギー南部シャルルロワで女性警官2人をナタを持った男が襲撃。警官は重傷、男は射殺。33歳のアルジェリア人。
・6日ウクライナで親ロシア派の「ルガンスク人民共和国」の指導者が爆発物によって殺害される。
 
・8日パキスタン西部クエッタで病院爆破のテロ。69人以上が死亡。パキスタンタリバーン運動(TTP)の分派が犯行声明。
・10日トルコ南東部の三つの県で軍や警察を狙った連続爆発。13人以上が死亡。トルコ政府はクルド系勢力PKKの犯行と発表。
・11日から12日にかけ、タイの中部から南部の4ヶ所のリゾート地などで爆発。4人が死亡。タイはクーデターによる軍事政権が統治しており、国民投票で軍部の支配強化を内容とする新憲法が承認された直後。
 
・12日アフガニスタン。米軍がIS幹部を空爆で殺害したと発表。アフガニスタンパキスタン地域の司令官。
 
・13日アメリカ・ニューヨークでモスク付近を歩いていたイスラム聖職者の男性ら2人をヒスパニックの男が銃殺。ヘイトクライムか。

今週のおもなできごと(7.7-7.26)

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参考:今週のおもなできごと(7.7-7.26)
・8日南スーダンで大統領派と副大統領派間の大規模戦闘が再燃。11日に停戦合意したが、民間人を含む300人以上が死亡。13日JICAの日本人47人と外国人スタッフが退去。自衛隊が民間人輸送をすることはなく、JICAが独自調達した車両を使ってナイロビに退避した。PKO陸上自衛隊が350人駐留している。14日航自衛隊機で日本大使館員4人がジブチに退避。
・13日アメリカは米国民保護のため48人を派兵。ジブチに130人を待機させている。
・21日陸上自衛隊南スーダン宿営地内に小銃のものと見られる弾頭が複数落下していたことを発表。
・25日南スーダン、副大統領のマシャル氏が退任。後任のデン氏はマシャル氏派で和平合意交渉の代表者を務めていた人物。
 
[国内]
・11日東京地裁に「(入隊時に同意していないため)集団的自衛権での出動命令に従う義務はない」として、陸上自衛隊現役隊員が提訴。第一回公判が開かれる。
・10日参議院議員選挙投開票。投票率54.7%。改憲派とされる4党が242議席に達し、改憲発議が可能な3分の2に。32の一人区で野党は統一候補を立て、東日本中心の11選挙区で勝利。安倍首相は「わが党の改憲案をベースにして3分の2を構築する。これがまさに政治の技術だ」と発言。
・22日沖縄・辺野古新基地建設について、国と沖縄県が互いに提訴していた状態は3月に裁判所の和解案を受け入れて取り下げとなっていたが、国が再び「違法確定訴訟」で提訴。
・22日沖縄・北部の高江にヘリパッド(オスプレイ運用)を建設する工事に対し、住民らが反対を続けていたが、沖縄防衛局と機動隊がバリケードの撤去を開始。11日から搬入の準備がはじまっていた。米軍北部訓練場を半分返還するにあたり、国は、高江に新らたに6ヶ所のヘリパッドを建設する計画。
 
・9日北朝鮮は東岸の新浦沖海上から、潜水艦発射型の弾道ミサイル1発を発射。失敗か。8日に米韓が迎撃ミサイルTHAADを配備決定したことに対する挑発と思われる。
 
[南シナ海/中国]
・12日南シナ海の中国での埋めたてや軍事基地の建設に対してフィリピンなどが常設仲裁裁判所に申し立てた判決が出る。「9段線」とする中国が主張する海域を認めず、軍事行動の権利を否定。中国は反発し領有権があるとする「白書」を発表。また台湾も、領海の根拠としている「太平島」を「岩」と認定されたため、同海域に軍艦一隻を派遣。
・14日からモンゴルでアジア欧州会議ASEM開催。安全保障において、中国を名指しせず批判する首脳声明。
・ハワイ沖で米海軍が主導する環太平洋合同演習リムパックが開催。26ヶ国が参加。中国は二回目。他国との合同演習はせず、米軍との二カ国演習のみ。
 
[トルコ]
・15日トルコのイスタンブールアンカラなどでクーデター未遂。国会を爆撃し、橋や放送局を一時的に占拠した。リーダーははっきりしないが、中堅・下級の兵士らによるものとみられる。少なくとも290人が死亡、6000人が拘束される。
エルドアン大統領はイスラム教指導者のギュレン師(米国に逃亡中)の影響を受けた一派によるものとし、16日には鎮圧が完了したと発表。トルコ軍は世俗主義の原則をもっていたが、エルドアン大統領が宗教色を強める方向に政策転換。ギュレン師はイスラム教と世俗主義は両立するとする主張。また、エルドアン大統領が憲法改正によってみずからの権限を強化しようとしていることに、国内反発が強まっている。ギュレン師は関与を否定する声明。
20日トルコ全土に非常事態宣言が敷かれる。3ヶ月の予定。メディア統制、研究者・大学教授などの出国禁止を含む措置。一部ではエルドアン大統領がみずからの権限強化のための自作自演説が流れる。
 
[ヨーロッパ]
 
・8日ポーランドワルシャワNATOの首脳会議。ウクライナ危機後、バルト海での活動を拡大しているロシアを牽制するため、バルト3国に4000人以上の多国籍部隊を来年以降展開することを決定。
・14日フランス・ニースのプロムナードで革命記念日の花火に集まった群衆に大型トラックが2kmに渡って暴走し、84人以上を殺傷。チュニジア系の男の単独犯と見られ、現場で射殺された。ネットなどでISの思想に影響されたとみられる。ISなどは犯行声明を出していない。オランド大統領は演説で「イスラム過激派への攻撃を強める」として、イラク・シリアへの空爆の強化、予備役兵士の招集などを挙げた。
 
・18日ドイツ・バイエルンで17歳のアフガン難民の少年が列車内で斧を振り回し、射殺される。少年の自宅からはISの旗が見つかる。
・22日ドイツ・ミュンヘンマクドナルドで銃乱射。9人が死亡。18歳の犯人は自殺。イランとドイツの二重国籍者だったが、イスラム信仰は薄く、外国人排斥思想があり、2011年にノルウェーで起きた77人死亡の乱射事件(ヘイトクライム)に影響を受けたと見られる。
・24日ドイツ南部アンスバッハの野外音楽祭の会場付近で男が自爆。少なくとも12人が負傷。IS犯行声明。犯人は難民申請が認められず、ブルガリアへの送還を控えていた。
 
・26日フランス・ルーアンカトリック教会でミサ中に男2人が刃物を持って立てこもり。司祭のノドを切って殺害。犯人は射殺された。一人はISに忠誠を誓う動画をアップしており、以前にIS参加のためシリアに向かおうとして拘束されていた。犯行当時は自宅軟禁中。
 
・7日バングラディシュ・ショラキアで集団礼拝を狙った爆弾テロ。3人以上死亡。
・11日インド・パキスタン国境のカシミールでインドからの独立派のデモで、治安部隊と衝突。独立派の幹部殺害から対立が激化しており、22人が死亡。
・23日アフガニスタン・カブールでシーア派・ハザラ人のデモに対して自爆テロ。80人以上が死亡。ISが犯行声明。ISがアフガンの首都で活動を明らかにしたのは初めて。

今週のおもなできごと(6.25-7.6)

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参考:今週のおもなできごと(6.25-7.6)
・7月6日までがイスラム教のラマダン(断食月)。本来は祈りを深め、社会に奉仕し、家族や友人と平和に過ごすべき時期であるが、ISがネットで「ラマダンの時期に聖戦を」と呼びかけた。
 
・27日レバノンのシリア国境に近いキリスト教徒が多数の村で8件の連続自爆テロ。5人以上が死亡。
・28日トルコ・イスタンブールのアタチュルク国際空港で連続自爆テロ。外国人を多く含む41人以上が死亡。実行犯3人はロシア、キルギスウズベキスタン出身で、チェチェンの過激派「カフカス共和国」幹部の男が指揮を取っていたとみられる。
・30日イラクバグダッドで自動車爆弾による爆破テロ。220人以上が死亡、イラク戦争以降で最悪のテロ事件。
・1日バングラデシュ・ダッカで高級住宅街にあるレストランで、マシンガンやライフルで武装した男5人が立てこもり。10時間後に治安部隊が突入し、犯人は射殺。日本人7人を含む20人が犠牲になった。2日にISが犯行声明。バングラデシュ政府は国内のIS勢力の存在を認めておらず、ISにネットで指示を受けた国内の過激派との見方。
・4日サウジアラビア、西部ジッダでアメリカ総領事館近くで男が自爆。西部メディア、東部カティーフでもモスク付近で自爆テロ
・5日インドネシア・ジャワ島中部で警察署内で男が自爆。
・5日シリア北東部のクルド人地域の市街地で自爆テロ。市民16人以上が死亡。
 
・ロシアは年内にも千島列島に新たな海軍基地を作ることを国内紙で報道。
 
・28日日米韓がハワイ沖で弾道ミサイル防衛の演習。三カ国合同は初めて。
・29日北朝鮮最高人民会議が閉幕。国防委員会が国務委員会に再編成され、金正恩主席が委員長に。正恩氏はこれまでの軍主導体勢からの脱却をはかっているとされ、軍人を更迭して文官を登用する傾向がみられ、「平時」体勢であることを強調しているとみられる。
 
・26日シリア東部デリゾール県のIS支配地域とされるクリヤ村で空爆。82人以上が死亡。アサド政権かロシア軍によるものとみられる。
・26日トルコはイスラエルとの関係正常化のための和解に合意。2010年パレスチナガザ地区への支援のトルコ船をイスラエル軍が拿捕して以来、関係が悪化していたが、呼び戻していた大使もふたたび派遣することに。
・29日トルコはロシアと関係正常化。昨年11月にシリアでロシア機をトルコ軍が撃墜した件について、トルコが謝罪。
 

今週のおもなできごと(6.12-6.24)

おわびとお知らせ:
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参考:今週のおもなできごと(6.12-6.24)
・13日フランス・パリで武器見本市ユーロサトリが開催され、50ヶ国1500社が出展。防衛装備庁などが主導した日本ブースには三菱電機NECのほか、独自技術をもつ中小企業など8社が参加。
・15日中国軍艦が口永良部島付近の日本の領海を航行。アメリカが南シナ海で行っている「航行の自由作戦」の中国版か。領海の「無害航行」は認められているため、外務省は抗議ではなく申し入れにとどめた。同海域はインド・アメリカ・日韓などがおこなっている合同演習「マラバール」でインド艦が航行していた。
・19日沖縄での米軍属による女性殺害事件に対する抗議の県民集会が開かれ、65000人が集まる。海兵隊撤去、日米地位協定の抜本的見直し、県内移設によらない普天間の閉鎖・撤去を決議。自民・公明党は不参加。
・24日参議院選挙を前にTBSで党首討論。安倍自民党総裁改憲について「国民が判断するのは選挙のときではなく、まさに国民投票の時」として、選挙での争点化を控え、選挙後に国会内の憲法審議会で議論をはじめる方向の発言。また「9条改憲は現状では厳しい」との認識。
 
・12日アメリカ・オーランドのナイトクラブで男が銃乱射。49人が死亡。男は警官に射殺された。男は警備会社社員で、ISに忠誠を誓う発言をしていた。ISはラジオで犯行を称賛。使用された突撃銃AR15は3億丁が製造され、全米で民間に500~1000万丁が流通しているとされる。
・18日アメリカ軍は空母2隻をフィリピン沖に投入。南シナ海での2隻の同時展開は2年ぶり。
・22日北朝鮮が東部・元山から中距離弾道ミサイル・ムスダンを二発発射、二発目は同型のミサイルとして初の成功か。高度1000kmに達し、400kmを飛行して日本海に着水した。23日まで北京で開催されていた「北東アジア協力対話」において、北朝鮮の代表は「米国が核戦争をしても堂々と向き合える。非常に嬉しい」と発言。同対話についても非核化の議論を目的としていたことから、転換したと発言。
 
・12日シリア北西部イドリブ県の2つの市で空爆。41人以上死亡。アサド政権軍とみられる。
・17日イラク政府軍は2年半あまりISが占領していたファルージャ中心部に入り「解放」を宣言。
・19日シリアの反体制派「人権監視団」はトルコ国境で越境しようとした難民に対し、トルコの警備兵が発砲したと発表。8人以上が死亡とされる。トルコ側は否定。
・21日ヨルダンのシリア国境で軍検問所で自動車が爆発、兵士6人が死亡。
・22日フランス・ルモンド紙がセメント大手ラファージュ社がシリア・アレッポの工場でISと取引をしていたと報道。2013~14年までの間、ISから石油を購入したり、「税金」を収めたりしていた。ラファージュ社は安全な操業のため仕方なかった、として認めている。
 
・20日アフガニスタン・カブールで民間警備会社のバス車内で自爆テロ。14人が死亡。
 
・22日コロンビア、半世紀にわたる内戦を続けてきた左翼ゲリラFARCと政府が和平合意に達した。ハバナで共同声明を発表。武器の放棄などのプロセスを協議。
 
・23日イギリスでEU離脱を問う国民投票離脱派が51.9%で勝利(残留は48.1%)、キャメロン首相は辞意を表明。国内を二分した議論の中、16日には残留派の労働党下院議員が路上で銃殺される事件、投票結果が明らかになった後、離脱派議員のところに残留派市民がデモを行うなどの混乱が生じている。
 
・1~3月日本への難民申請は2356人で過去最多。ネパール、インドネシアなどが多い。難民認定されたのは1人、13人が人道的配慮での在留を認められた。
・20日「世界難民の日」。UNHCRは世界の難民・国内避難民・亡命申請者は6530万人で過去最多と発表。国外への難民が多いのはパレスチナ(520万)シリア(490万)アフガン(270万)ソマリア(110万)など。国内避難民はコロンビアが最多(690万)シリア(660万)イラク(440万)スーダン(320万)など。

今週のおもなできごと(5.25-6.10)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけは定期的にアップしていきます(1~2週間に一回程度)。
 
参考:今週のおもなできごと(5.25-6.10)
 
[日本]
・26~27日日本をホスト国とするG7首脳会談伊勢志摩サミット。政治・外交についての対話では、安倍首相が中国を念頭に東シナ海南シナ海の安全保障を議題に。
・サミット宣言は外交面では「テロ・暴力的過激主義対策の行動計画」で合意、難民問題には根本的原因に対処する長期的戦略でのぞむ。北朝鮮の核・ミサイル開発に対してもっとも強い非難、ロシアのクリミア統合に対して非難を表明。東シナ海南シナ海の問題については「懸念」の表現にとどまった。核軍縮については「核のない世界に向けた環境を醸成する」として、従来より踏み込んだ表現はなかった。
・27日オバマ大統領が広島訪問。平和記念公園で被爆者と直接対面、17分のメッセージを語った。核軍縮については具体策は語らず。
・サミット拡大会合で安倍首相はスリランカベトナム、チャドなど6ヶ国首脳と会談。中国を牽制するうごきでの協調をはかった。ベトナムに対しては防衛装備の輸出を進める方針で、新造船2隻、中古2隻の巡視船供与を決めている。
 
・25日から日米韓など6ヶ国が韓国をホスト国として潜水艦救出訓練の合同演習。韓国海軍の揚陸艦「独島(竹島の韓国名)」を使用する予定が、海自が難色を示したため、使用艦を変更。また、24日には自衛隊の救難艦が旭日旗を揚げて韓国に入港し、反発を呼んだ。
・26日日本学術会議は軍事研究のあり方を見直す「安全保障と学術に関する検討委員会」を設置。これまでは「戦争を目的とする科学の研究には絶対従わない」としてきたが、現在の技術が軍事と民生の両用に使われる(デュアルユース)の傾向にあるため、線引きが難しくなったとしている。
・在日アメリカ海軍は厚木基地の空母艦載部隊の拠点を、現在の大島-厚木間から、2017年に岩国に移転を計画。現在はCQといわれる着艦資格取得訓練が実施されている。
・30日ヌスラ戦線に拘束されているとして身代金要求の映像が流された日本人フリージャーナリストの新たな画像がネット上に投降される。「助けてください。これが最後のチャンスです」という文章と名前を日本語で書いた紙を持っている。身代金要求額は1000万ドルとされ、期限を切って、支払われない場合にはISに身柄を売り渡すのではないかと言われている。
 
・5月22日~6月4日モンゴルで中韓チェコなど13ヶ国が集まってのPKO訓練が実施。青森の陸上自衛隊40人が参加し、パトロール訓練などを行った。安全保障法制で可能となった駆けつけ警護、ゲリラの包囲・探索、暴動対処、国連施設の警備などの訓練には、今回は参加を見送り、小隊長らが見学するにとどめた。
 
[シリア/トルコ/IS]
・25日AFPが配信した写真で、シリアで行動中の米軍特殊部隊兵士が人民防衛隊(YPG)の記章をつけていたことで、トルコが「容認できない」と強く抗議。YPGはシリアのクルド人の武装組織。アメリカの支援を受けてISと戦う武装組織連合のSDF(シリア民主軍)による、ラッカ奪還作戦の主力となっている。トルコ国内のクルド人組織PKKの兄弟組織であるとされ、トルコはPKKをテロ指定している。
・30日シリア北部イドリブ県で空爆。市民23人以上が死亡。ロシア軍は関与を否定。
・4日アサド政権軍が2014年陥落以来はじめてラッカに進軍。SDFが単独での奪還を進めることに対抗した動き。
・7日トルコ・イスタンブールで警察車両を爆破するテロ。民間人を含む11人が死亡。警察はクルド人政党PKKの犯行と発表。後日、別のクルド人組織TAKが犯行を認める声明。
・8日トルコ南東のシリア国境付近の町で警察本部近くで自動車爆弾によるテロ。3人が死亡。警察はPKKの犯行と発表。
 
[海外]
・29日天安門事件27周年のデモが香港で行われる。参加者は昨年から半減し1500人。香港の占拠が中国の指定した候補者であることに反対してはじまった学生運動である「雨傘革命」の団体が参加をとりやめ。香港の民主化運動は、中国本土の民主化よりも香港独立を主張する傾向が強まっている。
・31日北朝鮮の外交の統括責任者である労働党副委員長が北京を訪問し、中国の党幹部と会談。核実験などで悪化している両国関係の回復をめざしていると思われる。
・4日韓国外相がキューバを初訪問。アメリカとの国交正常化を受け、キューバと国交のある北朝鮮を牽制する狙いか。
・6日国際原子力機関IAEA北朝鮮寧辺の核施設でプルトニウム生産を再開したと発表。
 
・1日アメリカ軍がアフリカ東部ソマリアで武装組織シャバブに対して空爆。幹部殺害を目的としたとされる。
・27日地中海リビア沖でイタリアに向かう難民を乗せたゴムボートが転覆。45人以上が死亡。
・2~3日にかけ、リビア北西部の海岸に117人の難民と思われる遺体が漂着。アフリカ系出身者が多数を占めていた。
 
・30日イスラエルで極右政党「イスラエル我が家」のリーベルマン氏が国防相に就任し、連立政権に参加。
・3日フランスで米中など20ヶ国の外相が「パレスチナ和平交渉再開のための会議」開催。当事国は招かず。パレスチナは歓迎の意向だが、現在の和平交渉の内容に反対しているイスラエルは強い反発を表明。
 
・3~7日シャングリラ・ダイアローグ(アジア安全保障会議)がシンガポールで開催。アメリカ・カーター国防長官は中国の南シナ海軍事拠点化について「懸念がもっとも高まっている」「中国は自国を孤立させる万里の長城を築いている」と表現。爆撃機や無人潜水艇を派遣したり、日韓などと合同演習・パトロールをおこなっていく計画を示し、「航行の自由・飛行の自由」を主張した。中国は「海洋権益を守る」として、両者は対立のまま閉幕。
・韓国は対北朝鮮で米国と共同で進めているTHAAD(地対空高高度迎撃ミサイル)の配備計画については議題にしない方針。THAAD配備には、自国が射程圏に入るため、中国が強い反対を示しており、シャングリラ・ダイアローグでも強く批判した。
 
・3日中谷防衛相はシンガポールでインド国防相と会談。インドとアメリカの海上演習「マラバール」を6月10~17日の日程で東シナ海で開催し、海上自衛隊が参加することを決定。中国軍幹部とは立ち話をし、握手を交わした。
 
・2日中国が東シナ海日中中間線(境界が未確定の海域)付近で進めているガス田開発施設の2基に新たに掘削やぐらが完成していることが確認され、外務省は中国大使館を通じて抗議した。
・7日中国軍戦闘機が東シナ海での米軍偵察機に接近し、飛行妨害。
・8日中国は南シナ海の軍事拠点化が「国際法違反である」として常設仲裁裁判所に提訴しているフィリピンに対し、「一方的で話し合いで解決するという合意に反している」と、提訴取り下げを要求。
・8日南シナ海スプラトリー海礁で中国が築いている人工島に、機関砲・レーダーアンテナと見られるものが確認された。ベトナム紙が報じた。
・8日ロシアの駆逐艦3隻が東シナ海尖閣諸島の接続水域(日本の領海12カイリの外12カイリ)を航行。「ロシアは領有を主張していない」として、日本は抗議せず。
・9日深夜中国フリゲート艦が同海域を航行。外務省が大使館を通じて抗議し、2時間半程度で退去。ロシア軍の航行との関係は不明。
・10日朝鮮半島西部の漢江河口域(南北の中立水域)で違法操業している中国漁船を韓国軍の高速艇が拿捕。