日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

今週のおもなできごと(2017.11.29~12.14)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後も随時アンケートは行う予定ですので、その際の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけはアップしていきます。
 
参考:今週のおもなできごと(2017.11.29~12.14)
[核軍縮]
・国連軍縮会議が11月29~30日広島で開催される。初日に北朝鮮のミサイル発射があったため、核軍縮の議論が中心となる。従来の核不拡散条約(NPT)と今年核保有国抜きで採択された核兵器禁止条約の相互補完性を高める議論がなされた。
・6日長崎大学が来年3月に英文の学術誌「平和と核軍縮」を発刊することを発表。電子版には「核兵器禁止条約に賛同していない日本政府は誤り」との記述がある。
・10日ノルウェーオスロノーベル平和賞授賞式。核禁止条約成立に尽力したICANが受賞。
 
・11月29日国連安全保障理事会でアメリカは、北朝鮮の核開発・ミサイル問題について「すべての国に北朝鮮との関係断絶」を求める。
・4日から米韓合同軍事演習。過去最大規模で基地爆撃や海上からの侵入、空中戦などの内容が含まれる。
・4日北朝鮮から漂流した木造船の乗組員が、北海道の無人島・松前小島に上陸し、一定期間生活していたことが判明。避難小屋が荒らされ、灯台ソーラーパネルなどが盗難に遭っている。9日乗組員3人を函館港で逮捕。事情聴取を拒否し、船をつなぐロープを切断して逃亡したところを確保。
・6日国連フェルトマン事務次長が北朝鮮訪問し、外務次官と会談。「様々なレベルでの往来を通じた意思疎通」を定例化することで合意したとする。国連は、北朝鮮から政策変更の確約は示されなかったとしている。
・14日韓国・文大統領が中国を初訪問。習主席と会談し、北朝鮮問題について、平和的手段で解決する方針で一致したとする。韓国が導入したミサイル防衛システムTHAADに対する中国側との溝は埋まらず、共同声明の作成は見送られた。
・14日国連・グテーリス事務総長が来日。安倍首相は記者発表で「北朝鮮との対話は、非核化に向けた意味のあるものでなければならない」と、安易な対話を牽制し、圧力強化を求めた。
 
・2日2016年にオバマ政権下で受諾した、難民受け入れ・支援の「負担と責任の公平な分担」を求める「ニューヨーク宣言」からアメリカが離脱。これまでに役割は果たしており、大国に負担が集中することを批判したもの。現状は同宣言に基づいて、枠組み策定交渉が進んでいる状態。
・4日アメリカ・最高裁は9月末に発令されたシリアなど8ヶ国の入国規制を定めた大統領令に対して全面執行を認める判決。
・6日アメリカ・トランプ大統領エルサレムイスラエルの首都として承認。アメリカ大使館を移転する方針。エルサレムユダヤ教イスラム教・キリスト教の聖地であり、イスラエルパレスチナがともに帰属を主張しているが、イスラエルが東半分を戦争で奪取し、占領を続けている。トランプ氏は「和平を促進するための新しいアプローチであり、最善の判断」としている。
イスラム教諸国のほか、イギリス・フランス・ロシア・中国がアメリカを一斉に非難。
・7日河野外相はトランプ氏の外交政策に対する評価はするが、「中東の情勢悪化を懸念する」と発言。日本政府からは公式な態度表明はなし。
・8日河野外相が中東・欧州・アメリカ国連本部の歴訪に出発。
パレスチナでは大規模な抗議行動。治安当局と市民が衝突。8日までに1000人近くが負傷、3人が死亡。イスラエルに対してロケット弾が撃ち込まれたとして、イスラエルはガザに報復空爆を開始。
・8日安保理が緊急会合。15理事国のうち8ヶ国の要請によるもので、日本は要請に加わっていない。
 
[日本]
・5日参議院外交防衛委員会で、自衛隊出身の佐藤正久外務副大臣が、自衛隊員が行う「服務の宣誓」を用いて決意表明。
・7日沖縄・普天間基地から300mの保育園の屋根に米軍のヘリ部品と思われる円筒形の物体が落下。8日米軍はCH53Eのヘリ部品であることは認めるが、「飛行中の機体から落下した可能性は低い」としている。
・8日小野寺防衛相は2018年予算に「長距離巡航ミサイルを戦闘機に搭載」する関連経費を要求。アメリカ・イギリスなどからのミサイルを購入しての導入の調査と、国産ミサイル研究費用など。F15、F35ステルス戦闘機などに搭載予定で、「離党防衛」のためとしているが、戦闘機のミサイルは敵基地攻撃能力と見なされる。小野寺氏はこれまでも敵基地先制攻撃を主張。
・13日普天間基地に隣接する小学校グランドに米海兵隊CH53Eヘリコプターの窓枠が落下。体育の授業中で、石が跳ね上がって児童一人が軽傷。在日米軍は同型機の飛行を停止。
・14日イギリス・ロンドンで日英2プラス2。戦闘機に搭載する新型ミサイル(JNAAM)の共同研究を具体化することで合意。アメリカ以外との共同開発は初めて。来年にはイギリス軍との共同訓練も決定し、防衛協力が進む。
 
・12月1日ミャンマーバングラデシュ訪問中のローマ法王が、ロヒンギャ難民16人と会い「支援を続けなければならない」と国際社会に求める。
 
・1日台湾空軍が対潜水艦哨戒機P3Cを12機アメリカから購入し、部隊を正式に発足。
・8日フィリピン・マニラに日本軍による従軍慰安婦の像が民間からの献金で建てられる。外務省はフィリピン政府に遺憾の意を伝える。
・13日中国・南京大虐殺記念館で、事件から80年目の追悼式典。3年ぶりに習主席が出席したが、演説は行わなかった。
 
・3日イエメンの武装勢力フーシがUAEの建設中の原発に対してミサイルを発射し、命中させたと発表。UAEは「偽り」と声明。
・4日イエメン・サレハ前大統領が殺害される。フーシと協力関係にあり、サウジアラビアと対決姿勢を示していたが、フーシを批判し、3日には同盟の解消を宣言していた。
 
・7日コンゴ東部に展開するPKO部隊の拠点が、隣国ウガンダ武装勢力に襲撃され、タンザニア兵ら14人が死亡。
 
・9日にイラクが、11日にロシアがISに対する勝利宣言。シリアからの軍撤退の準備に入る。