日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

おもなできごと 2023年11月

11月
・27日-12月1日国連本部で核兵器禁止条約の第二回会議。日本は不参加。決議文では核抑止論の正当化を批判。
 
・3日岸田首相がマレーシア、フィリピンを外遊。フィリピン・マルコス大統領との会談で自衛隊と軍の「円滑化協定」の正式交渉入りで合意。「準同盟級」の位置づけ。
・7日在沖縄米軍の幹部がメディア向け説明会で「辺野古移転より普天間のほうが望ましい」と発言。理由は滑走路が短い、レーダーの視界が西向きにとれない地形など。
・10~20日自衛隊の最大規模総合演習。13日に大分空港、岡山空港など4つの民間空港でF2戦闘機の発着などの訓練も初めて行う。
・15日米軍沖縄海兵隊が「第12海兵沿岸連隊MLR」に改編し発足。
・15日自公の武器輸出に関する実務者協議。これまで米国に限っていたライセンス生産の完成品を他国にも輸出可能にする。パトリオットミサイルなどを想定。17日F15戦闘機の部品は「殺傷能力ある武器」に該当しないとして輸出可能に。
・17日米議会が日本へのトマホークミサイル400発の売却を決議。
・21日北朝鮮が軍事衛星を発射し、軌道に乗せる。日本は当初「ミサイルが複数に分離し、日本海に墜落した」と発表し、Jアラートを発出。韓国が「軍事衛星であり、ロケット2段が北朝鮮の予告どおりフィリピン近海に落下」と発表。韓国・米国は衛星の偵察能力は微弱で、軌道投入の実験であると分析、技術革新にはロシアの支援があったとしている。日本政府は当初衛星と表現せず「軌道上になんらかの物体を投入」としていた。22日韓国は2018年南北合意の「国境での敵対行為の中止」を停止すると発表。北朝鮮は「協力な武力を前進配備する」と応じ、27日DMZに監視所11ヶ所を復元。
・24日公安調査庁のWeb版の「国際テロリズム要覧」が更新され、ハマスヒズボラクルド人組織PKKミャンマーの反政府組織のすべての記載がなくなる。従来はシンクタンクのレポートを元に指定していたが、明確な基準をつくるため国連安保理の制裁リストに準拠することに変更したため。
・26日韓国・釜山で日中韓外相会議。
・26日韓国・済州島で日米韓海軍の合同演習。米原子力空母カールビンソンも参加。
・26日アデン湾イエメン沖で英船籍タンカーがソマリア海賊により拿捕。ジブチ自衛隊P3Cが捜索に協力。
・29日屋久島沖で米海兵隊オスプレイCV22が墜落。日本政府は当初、乗員は6人「不時着水」と発表したが、翌日8人に訂正。米が「墜落」と発表したことについては「パイロットが最後までがんばったから」不時着水とした、としていたが、米からの報告が「不時着水」であった、と変更。米側は否定。30日米軍にオスプレイ全機種の飛行停止を「安全が確認されるまで」要請したが、米側は「正式要請はない」として、普天間・嘉手納のMV22を52回発着。CV22は飛行停止。2-3日はMV22が救援のため奄美空港に着陸。
 
・1日ガザ南部・エジプト国境のラファ検問所から外国人と負傷者の出国が認められ、日本人10人を含む421人が脱出。ガザ残留の日本人は1人。UNRWA事務局長が国連関係者として初めてガザ入りを許可される。ガザ保健省発表死者累計8796人、子ども3648人。イスラエル1400人以上。
・2日自衛隊機がテルアビブから羽田に到着。日本人のほか韓国人、ベトナム人、台湾人合計46人が搭乗。死者累計9061人。
・3日ラファ検問所からの出国を目指したが断念して引き返す救急車の車列をイスラエル空爆。15人以上が死亡。上川外相がイスラエル訪問、ネタニヤフ首相に「戦闘休止」を求める。ヨルダン川西岸地区ラマラで自治政府とも会談。6500万ドル(100億円)の供出を約束。米ブリンケン国務長官がネタニヤフ首相に「人道的中断」を求める。死者累計9200人、ガザ地区の家屋45%が破壊される。
・4日ガザ中部マガシ難民キャンプをイスラエル空爆ハマスが「イスラエル空爆で60人以上の人質が死亡」と発表。死者累計9488人。
・5日イスラエルの「エルサレム問題・遺産相」がラジオのインタビューで「原爆投下はひとつの選択肢」と発言したことを受け、内閣が閣議出席停止措置。死者累計9770人。
・6日バイデン大統領がネタニヤフ首相と電話協議。3日間戦闘を休止し、カタールの仲介により人質の解放をすることを要求したが、ネタニヤフ首相が拒否。死者累計10022人。
・7日東京でG7外相会談。「人道的休止」を求めることで一致したが、ハマスの行為のみを批難し、イスラエルの現在の戦争犯罪には触れず。死者累計10328人。
・8日シリア東部で米軍が「イランの武器庫」と確認した施設を空爆。紅海イエメン付近ではフーシが米軍のドローンを撃墜。
・9日イスラエルガザ地区の数百箇所を連日空爆。死者累計10812人。
・10日死者累計11078人。イスラエルはこれまで「1400人」としていた数字を「ハマス戦闘員も合算していた」として1200人に修正。
・11日ガザ地区最大のアル・シファ病院をイスラエル軍が包囲。WHOはこの48時間で停電や攻撃により4つの病院が機能停止し、ガザにある36の病院の半数が使えないと発表。UNRWAは職員の死者が101人にのぼると発表。イギリス・ロンドンでは毎週土曜の停戦要求デモが最大規模30万人に。デモを「ヘイトマーチ」と呼ぶなど、極右発言が相次いだブラバマン内相が更迭。
・12日レバノン国境でヒズボラ対戦車ミサイルイスラエルに越境攻撃。死者累計11180人。
・13日ハマスの軍事部門・カッサム旅団が5日停戦で70人の人質を解放する提案を発表。シファ病院、クッズ病院などが機能停止。イスラエルはシファ病院の地下にハマスの軍事拠点があると主張。死者累計11240人。
・14日米政府が独自調査として「シファ病院に武器を集めている」と発表。イスラエルハマスの司令部が病院を人間の盾としていると主張。日本・上川外相は追随する声明。
・15日イスラエル軍がシファ病院に突入。ガザとエジプト国境のラファ検問所から燃料の搬入が許可され、23000リットルのガソリンが初めて入る。国連安保理が初めて「戦闘休止」の決議。米英露は棄権。日本は賛成。
・16日東京のイスラエル大使館手前の警察の警戒線に右翼団体の男が車で突入。ラファ検問所からの物資搬入が停止され、UNRWAはトラックの燃料もなくなる。通信・インターネットが遮断。
・17日ヨルダン川西岸地区のジェニンでイスラエル軍が難民キャンプに砲撃、イブンシナ病院を包囲。10月7日以来、西岸での入植者による襲撃は248回、子ども52人を含む194人以上のパレスチナ人が死亡。
・18日WHOとOCHA(人道問題調整事務所)が1時間のシファ病院調査を許可される。少なくとも80人の遺体を確認、「死の領域」と報告。
・19日トルコからインドに向かう日本郵船所有の貨物船をフーシが拿捕。
20日ガザ北部インドネシア病院をイスラエルが砲撃、12人以上が死亡。
・22日カタールの仲介でハマスが50人、イスラエルが150人の人質解放で4日間の戦闘休止で合意。イスラエルは22日いちにちで300の標的を攻撃、ガザ保健局はいちにちの死者200人以上と発表。 
・24日イスラエルハマスが戦闘休止。ハマスイスラエル人13人、フィリピンジン1人、タイ人10人の人質を解放。イスラエルは39人の囚人を解放したが、家族が「祝う」ことを禁じたため出迎えの人たちに発砲。ガザでは北側に戻ろうとした住民に発砲し、1人が死亡。ラファ検問所から196台のトラックが搬入。燃料は禁止された。
・25日ハマスが17人(イスラエル人13人)、イスラエルが39人解放。イスラエルは西岸ジェニンで軍事作戦。5人が死亡。
・26日アデン湾イエメン沖で英船籍タンカーがソマリア海賊により拿捕。
 
・6日アメリカ・ワシントンで米中高官が核軍備管理の協議。アメリカの呼びかけに応じたものでオバマ政権以来の実現。
・9日アメリカ・ブリンケン国務長官訪韓北朝鮮、ロシアの軍事協力について協議。13日オースティン国防相訪韓、オンラインで日本も交えた三者協議。日米観合同訓練のスケジュールを12月に策定することで合意。米韓の北朝鮮対応安全保障協議を10年ぶりに改定。核の使用を想定したものに。
・11~17日APEC首脳会議がサンフランシスコで開催。15日郊外の庭園でバイデン大統領・習主席が会談。国防当局によるハイレベル会合、船舶航行についての協議を再開させることで合意。16日日中首脳会談。「戦略的互恵関係」の包括的推進で合意。
・15日北朝鮮とロシアが協力拡大の議定書に調印。
・22-25日金委員長が軍事衛星管制所を訪問。衛星は運用を開始し、在韓米軍、ハワイ・グアムの米基地撮影に成功したと主張。韓国・アメリカは衛星の実用性に懐疑的。
・26日北朝鮮で地方選挙。1947年以来ほぼ初めてとなる複数の候補者が立ち、予備選が実施される。
 
・3日ウクライナザポリージャでのウクライナ軍の式典にロシアのミサイル。19人以上が死亡。
・10日ヘルソンでロシアのトラックに攻撃。ロシア兵70人が死亡。
・19日ロシアの支配地域ドネツク州クマチョベでのロシア軍慰問コンサートにミサイル。兵士25人とロシア人女優1人が死亡。
・23日ベラルーシで集団安全保障CSTO会議。ナゴルノ・カラバフを奪われたアルメニア・パシニャン首相は欠席。
・24日フィンランドがロシアの「難民送り込み」に対抗して1ヶ所をのぞき国境を閉鎖。
・25日キーウにドローン攻撃。75機のうち71機を撃墜。
 
・16日スペイン下院で首相選定投票。左派のサンチェス首相の続投が決まる。
・19日アルゼンチン大統領選の決戦投票で親米極右ミレイ氏が当選。BRICSへの加盟に反対し、自国通貨を米ドルにする、「気候変動は左翼の陰謀で存在しない」と公言している。
・22日オランダ総選挙で極右・自由党PVVが第一党に。