日本は「戦争」すると思いますか?

戦争・軍事と日本の距離をニュースウォッチしています。

今週のおもな出来事(2019.1.15-1.29)

おわびとお知らせ:
「日本は戦争すると思いますか?」のシールアンケートの結果まとめとして運営している本サイトですが、取材者の都合により、これまでの1~2週に一回ペースでのアンケート採取ができなくなりました。アンケート結果の掲載はしばらくお休みしますが、今後の参考のため、日本と世界のニュースのまとめだけはアップしていきます。
 
参考:今週のおもな出来事(2019.1.15-1.29)
・24日アメリカの科学誌「ブレティン・オブ・ジ・アトミック」が47年から毎年発表している「終末時計」を残り2分とする。昨年のトランプ政権誕生以来で、冷戦下の1953年と同じワーストの状態。
 
[日本]
・22日モスクワで安倍首相とプーチン大統領が首脳会談。日本は2島返還に絞って交渉する方針だったが、共同記者発表ではめだった進展は見られず。
 
防衛省石垣島陸上自衛隊の新駐屯地を3月1日から着工する。沖縄防衛局が県に日程を通知。昨年10月にできた県条例によると、新駐屯地の面積は環境アセスメントの対象であるが、3月末までに一部でも着工すればアセス対象外となる。アセスを実施した場合、工期は3年程度遅れる。
・24日沖縄県議会で辺野古新基地の賛否を問う県民投票の選択肢を「賛成」「反対」に「どちらでもない」を加える改正案が全会派で合意。これを受け、県民投票を実施しないとしていたうるま、宜野湾、沖縄、石垣、宮古島の五市も実施することに。
・28日沖縄防衛局は辺野古新基地のキャンプ・シュワブから南東方向への新護岸の工事を開始。
 
・21日防衛省は昨年12月20日能登沖での自衛隊機に対する韓国海軍艦船からのレーダー照射問題について、「最終見解」と海自機の探知音を公表し、これ以上の協議は困難として、打ち切りを宣言。
・23日韓国国防省は、日中韓防空識別圏がかさなる東シナ海岩礁離於島付近で日本の哨戒機が低空の「威嚇飛行」を行ったとして糾弾。「明白な挑発行為であり、繰り返される場合は軍の対応規則によって強力な対応をとる」としている。日本は低空飛行を否定。
・24日防衛省は今春の韓国・釜山でのASEAN拡大国防相会議に合わせた共同訓練への護衛艦いずもの派遣を見送る決定。
 
・22日政府はエジプト・シナイ半島でのエジプト・イスラエル停戦監視の多国籍軍MFOに陸上自衛隊自衛官数名を派遣するための現地調査を行う方向。安全保障法により追加された新任務「国際連携平和安全活動」によるもので、PKO以外の多国籍軍への派遣が可能となった。
・23日岩屋防衛相はオーストラリア・パイン国防相と会談。「訪問部隊地位協定」の3月末を目処として早期妥結を目指す方針。協定により共同演習の際などの法的扱いを事前に設定できる。
・23日政府は昨年末までで、特定秘密の指定件数が551件になったと発表。防衛省は319件。
・23日防衛省は2018年4~12月の空自のスクランブル発進を758回と発表。2016年度に次いで過去2番目に多い。内訳は対中国機476回、ロシア機270回。
・29日昨年9月に海自・補給艦ときわで起きた3等海尉の自殺について、事故調査委員会パワハラがあったと認定。艦長ら3人に停職処分。
 
[アメリカ/東アジア]
・21日米戦略国際問題研究所CSIS北朝鮮北西部新五里ミサイル基地に中距離弾道ミサイル・ノドンの連隊が配備されていると発表。CSISによると北朝鮮には公表していないミサイル施設が20ヶ所あると推定されている。
 
・15日米国防情報局が中国の軍事目標・能力の分析報告書を初公表。中国が長年重視しているのは台湾の再統一であり、他国軍の介入のシナリオを想定して、台湾を射程に入れたミサイルなどを増強しているとする。
・17日米トランプ政権はミサイル防衛システム見直しMDRを発表。ロシア・中国の高性能新ミサイルの脅威に対抗する方針で、日本での展開も予定している。
・21日中国海軍空母・遼寧が8ヶ月の改修を終え、大連から出航。
 
[シリア/イスラエル/イラン]
20日イスラエルが占領しているシリア領ゴラン高原に、シリア側からミサイル発射があったとイスラエルが発表。シリア・アサド政権軍、イランは言及せず。
・21日イスラエルはシリア領内のイラン武器庫を空爆し、地対空ミサイルで反撃したアサド軍防空拠点も攻撃したと発表。アサド政権側戦闘員11名が死亡か。
・23日モスクワでプーチン大統領とトルコ・エルドアン大統領が首脳会談。シリアからの米軍撤退後について緊密な協力を確認。北東部・トルコとクルド人組織YPGの衝突を避けるため、国境に安全地帯を設ける構想も出たが、誰が管理するかなど具体化はしなかった。
 
・23日トランプ政権はアフガニスタン駐留米軍14000人を早ければ今年前半から撤退する方針をタリバーンに伝える。アフガニスタン政府は交渉に参加していない。28日駐アフガン米大使館が初めて公式にタリバーンとの大筋合意を認める。
 
[ベネズエラ/コロンビア]
・17日コロンビア・ボゴタで警察学校前で自動車爆弾が爆発。実行犯を含む21人以上が死亡。当局は左翼ゲリラ民族解放軍ELNの犯行と断定。昨年就任したドゥケ大統領は左翼ゲリラとの停戦合意の見直しを公約し、現在最大の武装勢力であるELNは「ベネズエラが支援している」として、一切交渉はしない方針。
・23日ベネズエラで大規模な反政府集会。呼びかけた野党・グアイド国会議長が「暫定大統領」を宣言。アメリカ、ブラジル、コロンビアなどが承認。マドゥロ大統領は大統領府でみずからの正当性を主張する演説を行い、ロシア、中国、イランなどが承認。また、アメリカとの断交を宣言。治安部隊の発砲により4人以上が死亡。
 
20日マリ北東部アゲルホクでPKO活動拠点を武装勢力が襲撃。隊員10名が死亡。アルカイダ系組織が犯行声明。
・27日フィリピン南部スールー州でキリスト教会で2回の爆発。20人以上が死亡。IS東アジア州が犯行声明。同地域では政府とモロ・イスラム解放戦線MILFが和平合意し「イスラム自治政府」の発足を目指しているが、IS系のアブサヤフなどが反発を続けている。